* ページ7
○
「______……昨日言ッた事、覚えてる?」
不気味なくらいに微笑む彼。
冷や汗が背を伝うのを感じながら、昨日の会話を振り返る。
「昨日は外回りで、んーと…………あ、ありゃ…」
『明日1日、名字で呼んだら_____』
……あんなに気をつけていたのになぁ。
先程の一件で、頭から一時的に消去されていたらしい。
思い出した事によって蘇る緊張。
私は恐る恐る、満面の笑みを浮かべる谷崎くんを盗み見る。
「ボクと二手に分かれた時、合流した時と……」
「え、それも含むのッ?不可抗力だよ!?」
「腹を括ろッか、Aちゃん」
逃げる体制に入っていた腰を優しく引き寄せられ、熱の籠もった大きな手が、細い指が頬を包む。
そして、未だにあーだこーだ云う諦めの悪い私の口を強引に塞いだ。
触れるだけの優しいキスではなく、強く長く吐息を奪われる。
「ん、んぅッ」
初めての感覚でどうしていいか分からず、翻弄されるばかりだった。
怖くて、苦しいけど………とんでもなく甘い。
「んん、んーッ!!」
流石に呼吸困難で気絶する。
必死に彼の肩を叩けば、ようやく谷崎くんは解放してくれた。
すっかり力の抜けてしまった私は彼に身体を預け、空気を求めた。
「……大丈夫?まだあと2回あるけど」
「え……?あ、アレで終わりじゃないの…」
ぐったりと喘ぐ私に、さらなる追い打ちをかける谷崎くん。
「名前で呼んでくれたら、情緒酌量も考えてあげるよ………?」
呼べばきっと、手加減はしてくれると思いますが………。
呼ばなければ……今宵は眠れない夜、かも………?
Fin.
__________________
はい、如何でしたでしょうか?
訂正箇所がありましたら、コメントお願いします(• •;)
改めまして、ユウコ様 リクエストありがとう御座いました!
大変長らくお待たせいたしました_(._.)_
○
182人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪見だいふく - このシリーズ大好きなので、続編書いて欲しいです!リクもさせていただきたいので、よろしくお願いします! (2021年10月22日 18時) (レス) id: 0b9e52d702 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 続編をお願いします! (2021年10月21日 22時) (レス) @page49 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - すみませんゴーゴリのヤンデレは…… (2021年10月5日 1時) (レス) @page45 id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
琉流 - 上手だと思いますよ、棒人間しか書けない私にとっては羨ましいです。 (2021年8月26日 1時) (レス) id: 45a1f0a151 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - フョードルの制裁論お願いします (2021年8月22日 7時) (レス) id: 68ec6172c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハル | 作成日時:2021年2月22日 21時