35 オムライス ページ37
泣いていた、私も、マイキーくんも。
人が通らない時間帯でよかった。何事だと心配されてしまうから。
《ごめんね》
それが言い合えた。私達にとっては大きな一歩だ。
───────
「あー、かっこわりぃとこ見せちまった、」
『ごめんね、マイキーくんの服涙で濡れちゃった、』
あの後、ずっとこのままだとあれだから家の中に招待した。母親、父親共に今日は夜勤で、家にいなかったから都合が良かった。
涙で汚してしまった制服を洗濯機にかけて、私の持っている服の中でも大きいサイズのスウェットを渡す。私にはダボダボだけど、マイキーくんにちょうどよかった。服を渡しに行くときにちらっと見えたマイキーくんの身体。かわいい顔に似合わない引き締まった身体に、少し、いやだいぶドキッとした。
「服、用意してくれてありがとな」
『ううん。ぴったりでよかった！マイキーくんて着痩せするタイプなんだね、』
「あ、俺の身体見たな、Aちゃんのえっち」
『ふ、不可抗力です！！！』
そのときぐぅーっと大きな音がなる。音の正体はマイキーくんのお腹。やべ、という顔でお腹を抑えている。
『お腹空いた？下手くそでいいなら作れるけど、』
「え？！Aちゃんの手料理？！食べたい！」
キラキラと目を輝かせて私を見つめるマイキーくん。
『つ、作れるけど、ほんとに下手くそだから、、許してね？』
と、念押ししてキッチンに向かう。両親は今日みたいに両方とも夜勤な日がたまにある。そんなときな自分で料理を作る為、凝ったものじゃなければ作ることができた。
(たしかオムライスが好きって言ってたよね)
材料を取り出し、手際よく、とは行かないがオムライスを二人分作っていく。
普段より上手く行ったオムライスに、爪楊枝と折り紙で作った旗を立てる。
(旗立ってたほうが嬉しいって言ってたし、)
少し緊張しながら食卓に座ってテレビを見ているマイキーくんの前にオムライスを持っていく。
『ごめんね、見た目は悪いかもだけど、多分味は大丈夫だから！』
何も言わず固まっているマイキーくん。まさか、こんなもの食べられないとか、？！
恐る恐る『マイキーくん？』と声をかける。
「ーーってる、」
『へ？』
「旗が立ってる！」
小さい子供のようにはしゃいでる姿を見て、良かったと安堵する。
いただきます！と言って夢中でオムライスを掻き込むマイキーくんを見て
また、作ってあげたい。
そう思った。
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夜雨(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございます！引き続きよろしくお願いいたします！ (2021年12月10日 2時) (
レス) id: c5510bc437 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 待ってました！最高です（ ; ; ）1回読んで、また同じところ何回も読んでます。更新頑張ってください！応援してます。 (2021年12月10日 0時) (レス) @page40 id: bc1eb98a2f (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - あーちゃんさん» ありがとうございますㅜㅜとてもうれしいです！！明日は投稿するので、そちらも楽しんでもらえたら幸いです！ほんとうにありがとうございます！！ (2021年12月5日 1時) (レス) id: c5510bc437 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - 毎日めっちゃ楽しみで、マイキーの夢小説のなかで一番胸きゅんで大好きです！普段の何気ない生活にこんなワクワクさせてくれるお話は初めてです。引き続き更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2021年12月5日 0時) (レス) @page35 id: bc1eb98a2f (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - はなさん» 外したつもりが着いていました、、コメントほんとにありがとうございます( ；； ) (2021年11月16日 18時) (レス) id: c5510bc437 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜雨 | 作成日時：2021年11月13日 20時
