奈良へ。* ページ6
理事長が情報は随時イナズマキャラバンに送信する、と言えば皆で不思議そうに、イナズマキャラバン？と頭に？を浮かべる。
また別の部屋へ案内されると、真っ暗な部屋に突然ライトアップされた車が。
おっきい……！
ここ、修練場じゃなくて基地なんだな、と思いながらキャラバンを見れば円堂くんがサッカー部の看板がある事に気付いて駆け寄っていく。
ここが新しい部室になることを響木さんに言われ、何だか胸がツンと傷んだ。
円堂くんは嬉しそうに笑うのでまあいいとしましょう。
ひとまず、荷物を積み込み皆でキャラバンの前へ並ぶ。
「しっかりな、みんな！」
「はい！」
響木さんの背中を押し出す声。
「お前達はきっとエイリア学園に勝てる。俺はそう信じているからな」
「はい！」
「行くぞぉ！みんなあ！」
「おー！」
マネージャーは3人席に何も言わずに座っていく。
え、ぼっち？
しゅん、と肩を落とす私をみて、軽くため息をついては空いてる席に修也くんが背中を押していく。
窓際は嫌だと言えば、修也くんが奥に座るのでその隣に座れば、染岡くんがどこに座ろうか周りを見ていた。
「染岡くん」
隣をとんとんすれば、ちょっと遠慮気味に染岡くんは座った。
「イナズマキャラバン……出発！！」
1人1人の思いを胸に、キャラバンは動き出して奈良鹿公園へ向かった。
丁度いい振動と、皆の緊張が入り交じった声が耳によくて私は簡単に意識を手放した。
「あ、おい」
「……すまん」
「たく。豪炎寺も大変だな」
染岡くんに寄りかかってしまった私を、修也くんが自分の方へ向きを変えていたのは知らないけれど。
.
「A、おきろ」
「んぇ？なんでしゅーやくん私のへやにいるの」
「ここはお前の家じゃない。ほら起きろ。鹿公園に着いたぞ」
目を擦れば他のみんながキャラバンから降りていく後ろ姿。
一悶着あったようだけど、無事に公園へ入ることが出来た。
「よし。必ずやつらの手がかりを掴むぞ！」
「おー！」
修也くんと一緒に近くを歩きながら手がかりを探す。
不意に、修也くんが振り向いて……。
「A、」
「ん？」
今、こんな時に言うことじゃないけど。と言葉を濁らせれば前置きが怖すぎて身構えた。
「あ！夕香ちゃん？やっぱ離れるの嫌だったよね」
慌てて近寄れば、何かを言いかけた修也くんは肩の力を抜いて微笑む。
飛び出していた木の幹に、足を取られ引っかかった小枝を外そうと、しゃがみ込めば修也くんも腰を下ろした。
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守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
