自由な君と。- 豪炎寺修也 -

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さぼり。* ページ19

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「ねえ、最近……」

Aさん、学校来てないよね……？

木野がぽつりと空いてしまった机を見詰める。その言葉に、豪炎寺、円堂も続いて机見詰めた。
元々、体もそんなに丈夫じゃないみたいだから、ちょっと疲れたんじゃないのか？円堂がそう言うと、そうなのかな…と心配そうに瞳を伏せる木野。

「豪炎寺くん、なにか聞いてない？」

帝国学園との試合以来まともに会話をしていなかった豪炎寺に話しかければ、ちらりと机を見ては、何も。と短く答える。

「Aくん。教室には行ってる？」
「んえ〜そんなこと聞く？」

保健室。

カーテンをばっと開けて、白衣の保健医が心配そうに様子を伺う。
Aくん、成績あんまり良くないから先生心配よ、と頬に手を当て溜息を1つ。

「心配するのそこなの？なにか悩み事〜？とかいじめにあってない〜とかないの？」
「ええ？だって貴方どう見たっていじめには合わないじゃない」

どこから来るんだその根拠。

「先生の中でも専ら有名なのよ？半年検査入院の結果、何の異常もありませんでしたって戻ってきたと思ったら…」

連日、体調不良で保健室の住人となったA。
もう一度検査してもらったら？そう声が聞こえたものの、はいはい。と布団に潜り込む。

コンコン、と同時に失礼します。と生徒が入ってきては迷わず、足音が近付く。

「あら、転校生くん。どこか怪我？体調不良？」
「いえ。迎えに来ました」

え？誰を？という顔をした保健医を視野の隅に追い出しては、まるまると毛布の塊になったそれから、毛布を剥がす。

「んわっ」
「さぼりか」
「ちがいますーっ」

毛布をへり剥がされたAは恨めしそうに豪炎寺を睨み付ける。

「心配してるぞ」

あいつら。小さく付け足された言葉に、あぁ、と肩を落とす。
木野さんたちね。わかってはいるんだ、わかっては。ただ、合わせる顔がないんだよね、とおどけて笑う。

「何かあったのか」
「にゃははっ」

笑い飛ばして誤魔化そうとするAに、眉間に皺を寄せる豪炎寺。
おうおう、と悲しい顔をしては、イケメンの睨みは迫力あるね、と尚もおどけ続ける。

「もう。元気なら教室行きなさい、ね？」

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「修也くんのせいで追い出されたんですけど」
「さぼりだろ」
「……合わせる顔がないんだよ」

ぴたりと足を止めて、お前が？とでも言いたそうな豪炎寺に失礼な、と言わんばかりに腰に手を当てて胸を張る。

「そう。私にもあるんだよ」
「……？」
「いや、何その顔」

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