12話:一点を見る暗い瞳 ページ13
敦side
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Aと一緒に仕事をし始めてからしばらく経つ。
任務では頼りになるし、休憩も誘ってくれるし、喧嘩は多いけど信頼関係は築けているんじゃないかと思う。
ただ...僕は彼女のことを何も知らない。
前に聞いた話も、正直嘘ばかりつかれてる気がするし。
それは少し、寂しいような、気がする。
.....って、何考えてるんだ僕は!
A「...!これヤバイ美味しい。飴より美味しい」
飴が好きなんだ。
敦「そういえば仕事中も飴食べてたのか?」
A「しないよそんな贅沢な」
時々基準がおかしいな。平気で奢ろうとするくせに。
A「あーーー、戻ったらまた仕事か。たまには太宰さんに押し付けていいかな」
敦「やめた方がいいよ...」
A「じゃあ敦くんやってよ。私女の子だぞ」
敦「これは女の子だとか関係ないだろ!」
これだけ会話していても、違和感を感じることがひとつある。
Aは笑わない。
声や顔で笑顔を作っていても、目だけはどこか遠くを見つめていた。
それは焦点が定まらず、同じ方を見てみても何も無い。
目を覗き込んでみても、真っ暗な闇だった。
Aと一緒にいても時々Aの世界からはじかれるようなこの感覚が、どうも嫌だった。
生意気だし、何考えてるのかわからないし、いけ好かない子だけど、
この子が何かに心を砕いているんだと感じてしまうのが、無性に悲しかった。
A「ちょっと飲み物買ってくる。仕方ないからあんたの分も買ってやろう」
敦「え、後でちゃんとお金...」
返すからね、と言おうとしたのに...
素直じゃないんだろうか...まぁ僕もAに対してはあまり素直とは言いきれないけど。
少し道の端で待ってようと思って移動すると、振り向きざまに人とぶつかった。
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バサバサッ
?「.....あぁ...」
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ごでぃば。(プロフ) - 路さん» ありがとうございます! (2019年6月18日 0時) (レス) id: 414b4d1de3 (このIDを非表示/違反報告)
路(プロフ) - ごでぃば。さん» イラスト出来ました!1枚は怪物になったので、2枚は普通の夢主です(image:http://uranai.nosv.org/uploader/common/1/d/a/1da4951634db5e889ae52ace3e0cb8f1.jpg) (image:http://uranai.nosv.org/uploader/common/0/1/9/019dbf2a4034454da0dfa88f9ebaee1e.jpg) (2019年6月17日 15時) (レス) id: 15597f3093 (このIDを非表示/違反報告)
ごでぃば。(プロフ) - 路さん» えええありがとうございます!!ぜひ描いてください!! (2019年6月17日 4時) (レス) id: 414b4d1de3 (このIDを非表示/違反報告)
路(プロフ) - いつも楽しんで読ませていただいます!あの、夢主ちゃんのイメ画描いてもよろしいでしょうか!? (2019年6月16日 14時) (レス) id: 15597f3093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごでぃば。 | 作成日時:2018年5月31日 7時