ー倉間side ページ4
数十分前＿＿＿
悠也がフィフスセクターの人間に連れていかれた。剣城が引き留めようとしたがアイツは心配しないでと笑顔でそれを断った。
「連れ戻してきます」
「待ってよ剣城！」
西園と手を引き、腕を引いて引き止める松風の制しを何度も振り払い、剣城は悠也の後を追っていった。
「あの剣城があんな必死に……」
「なんだかんだ言ってアイツら仲良いからな」
「悠也くん、大丈夫ですよね……」
「大丈夫だろ」
根拠もない言葉だと分かっていても、そう答えずにはいられなかった。
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『ただいま戻りましたー！』
剣城に手を引かれ現れた悠也はいつも通りの笑顔を浮かべていた。
心配する必要なかったなと思うと同時に何もなくて良かったと思う自分がいた。
そして何故、抵抗せずフィフスセクターの人間に連れてかれんだ。何も無いなら断れば済むことだろうと行き場のない思いを口にしていた。
「お前……本当にシードじゃないのか？」
そしたらアイツは体裁だとからしくないことを口にした。そんなモン今更気にするほどの事じゃねえだろ。つーか馬鹿だろ！敵陣に乗り込んで……自分に危害が及ぶだなんて微塵も考えてなかったのか!?
「んな化け物並に強えお前が！！いつも生意気なお前がなんで！！なんで、あんな奴らの言いなりになってんだよ！？
ッ……何かあるんだったら俺達を頼れよ！！
そんでお前は、もっと自分の実力を信じてやれよ！！！」
俺の言葉に1年や神童、全員が頷き返す。
ほら見ろ。こんなにもお前を思ってる奴らがいるんだ。そろそろ＿＿
『……ボクがいつ、シードじゃないと言ったんですか』
「はあ？」
俺の声が届いていなかったのかアイツは最初に俺が言ったーー今まで1度も答えなかった問について答えだした。
『言いましたよね。ちゃんと見ててください、って。その上で皆さんは"ボクがサッカー部に入ってもいい"と言ったんですよ』
「おい……」
『根拠もない考えで、シードだろうと何だろうと良いと言ったのは先輩でしょ！』
「悠也……！」
松風の言葉にアイツは頭を冷やしてくると会場を出ていった。
すれ違いざまにアイツの手首が紅くなっていた事に気付き、どっちが馬鹿だったか思い知った。
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源 蒼矢(プロフ) - Mishaさん» 誤字報告ありがとうございますm(__)m訂正させて頂きます (2016年12月27日 7時) (
レス) id: 2166f1690f (このIDを非表示/違反報告)
Misha(プロフ) - 浪川鮫助ではなく浪川蓮助ではないでしょうか? (2016年12月27日 1時) (レス) id: 78676fe4bd (このIDを非表示/違反報告)
ユッケ - おもしろかったです！早く続きが見たいです！楽しみにしていまーす！ (2016年12月23日 23時) (レス) id: 3969489df6 (このIDを非表示/違反報告)
れたす(プロフ) - めっちゃ面白いのになんで評価低いのかわからない……もちろん私は一番いい星押しました！☆更新たのしみにしてます！ (2016年12月21日 22時) (レス) id: 27b91ac37c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：源 蒼矢 | 作成日時：2016年12月5日 21時
