【高杉】混ぜるなキケン2【土方】

81. 覚悟 ページ32

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涙が止まらない


顔がぐちゃぐちゃだ。









そのとき








土方「っ…Aーッ！！」









土方さんがシンくんに剣を向ける




鉄と鉄がぶつかり擦れ合う
気味の悪い音を奏でた。







高杉「…A、俺たちはもう二度と道が交わることはないのかもなァ」




『っ、』









寺子屋を抜け出して

神社でサボるシンくんと




稽古の合間に神社に行く私は






何も知らないただの子供








身分も、地位も関係なかった







過ぎて行くつまらない時間の中の

たった一瞬の


私の救いだった時間








知らぬ間に

こんなに離れてしまっていた







今は


私たちが
捕まえなければいけない敵









いっそのこと
ルパンと銭形刑事みたいに

持ちつ持たれつ
仲良しで終わればいいのに









土方「高杉テメェよくも、っ！」




『違うんです、シンく…高杉は！』




土方「…何も違うくねえよ」







そうだ。


何が違うんだろう






いまこの祭り会場を

火の海にしているのは




シンくんが率いる鬼兵隊。






なにも、

違うくない。







高杉「お前のその服見た時からわかっちゃいたが…。








でも、

俺にはやらなきゃいけねェことがある。」





土方「…ごちゃごちゃうるせえ、てめえの相手はこっちだ！」









激しい斬り合い









『シンくん…






私もシンくんがいてくれたから

今まで頑張れたのかもしれない。







髪飾りもずっと持っていてくれて



ありがとう。









もし、








来世があるなら





次はそばで笑いあっていたい。』




高杉「…フッ、そうだな」







私は覚悟を決めた。


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