【高杉】混ぜるなキケン2【土方】

72. 騒がしい屯所 ページ23

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今日の屯所はいつもより
騒がしかった。




近藤さんと土方さんは

いろんなところに電話かけたり
隊士たちに、指令を出したり




総悟は隊士たちと部屋にこもったまま
出て来なかった。




『土方さん、忙しいところ悪いんですが、今日なにかあるんですか？』



土方「…なんもねえよ」



『あ、いま嘘つきましたね』



土方「…お前には関係ない」






部外者扱い
またこの疎外感


私だって真選組の一員なのに？






『私だって…真選組です。それとも、やっぱりただの雑用ですか』



土方「…今回は危ねえんだ。




お前も、



死ぬかもしれねえぞ」




『私はもともと近藤さんたちに

拾ってもらわなければ

もうすでに死んでいます。




…あのとき助けてもらったから
今の私が存在しているんです。



この命、

真選組のために使わせてください。』






近藤さんたちと出会う前






道場を営んでいた実家には
後継者である男の子が必要だった。



しかし、
しばらく経っても

男の子は生まれず



仕方なく

女の私を仮の後継者として
育てるという方針で決まった。




毎日、剣術の稽古や勉強で
まだ小さかった私には過酷な日々が始まった






そんな生活が始まって


数年経ったとき




私に弟が生まれた。





即ち、
私の家系に跡継ぎが誕生したのだ。





跡継ぎが誕生した道場で


跡継ぎ(仮)として今まで
剣術や教養を身につけさせられて
育てられた女の私は


どうなるか。









その道場にとって
邪魔以外の何者でもなかった。




父は生まれた子が
男とわかるや否や

私と口を利かなくなった。



そうしてしばらくすると
道場に怪しい男の人が出入りするようになった。









_________私は売られたのだ。





手足を縛られて
睡眠薬を盛られ気がつけば

見たことのない場所。




道場で教わった
護身術を使って縄を解き

必死にその場から逃げ出した。






自分の道場で教えたことが
ブーメランのように仇となるだなんて
皮肉なものだ。


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