二十 ページ20
「あーあーあー、ちょっとミツバ殿!駄目だって!そんなに唐辛子かけたら!何回言ったら分かるの?身体に障るって!」
「だって美味しいんだもの」
そういったミツバちゃんの目の前には真っ赤な山が出来上がっていた。
近藤さんのお誘いで道場から一番近い蕎麦屋さんにきた。馴染みの店だけあって店主もこの状況に何も言わない。よく近藤さんと一緒に怒ってたのが凄く昔のように感じた。蕎麦の見えないこの山は日を経過する毎に酷くなってる。辛党もここまでくると恐ろしい。
ミツバちゃんと近藤さんのその先。十四郎ちゃんが何やら取り出している。ここにも味覚馬鹿がいたことを忘れてた。
「全く近頃の若者は味覚がおかしいったらありゃしねぇ…」
『ねぇねぇ、こんどーさん』
「ん?どうした、A」
『となり見て』
「え、トシがどうか…トォォォォォシィィィィィ!!」
蕎麦の上にマヨネーズを塒上にぶっかけた後それを躊躇することなく食べる十四郎ちゃん。近藤さんが叫びながらツッコミを入れるが十四郎ちゃんは気にもせず。誰の真似かわからないモノマネをして、しかも真顔で。胃もたれしそうになるこの状況から目を逸らすように蕎麦を啜る。その耳に届いたのはミツバちゃんのわけわからないモノマネ。それを追うようにまた十四郎ちゃんがモノマネを始める、そして近藤さんがつっこむ。
__近藤さん、御愁傷様。
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作者名:翡翠 | 作成日時:2018年8月31日 0時