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A「依央利は、、、すごいよ、




実際、おじいちゃんみたいに強い、、」





突然そんなことを言ったAは





いつのまにか空から目を離し





真っ直ぐ依央利を見ていた





依央利「うん、、」






A「でも、私は弱い依央利を知ってる




すぐサボる依央利も知ってる」





Aは真剣な顔をふっと緩めた





依央利「ち、チクる気…?」








その表情に依央利は心配になる








A「まさか、、



そしたら私がさぼってたこともばれちゃう」




依央利「じゃあ、




その弱い俺を知って、どうする気なの」






依央利の警戒したその言葉に






Aは涼しい顔で答える






A「どうもしないよ



重い荷物、私なら下ろせるよってこと」




依央利「は?」






その言葉は理解するには難しく





でもすごく簡単な言葉だった







A「期待されて




みんなの理想の上に立ってる強い依央利は





きっとたくさんたくさん、重いもの持ってるんだよ





私なら、それ下ろせる






半分持って歩いてあげる」








依央利「意味…分かんない。」





依央利はそう言って立ち上がってそっぽを向いた






でも、本当は意味なんてとっくにわかっていた






あまりにも真っ直ぐ胸に刺さるその言葉は





依央利を揺らしていた







A「ふっ、、





あんなおばさんに負けるなってことだよ





一緒に勝ってやろう」





パンパンと埃を払って立ち上がるAの







その声は依央利の背中を大きく押した







_______________________






"あのおばさんに一緒に勝つ"





それが、依央利の心の奥底に






しっかり根付いていた






あの日から今日まで、





その何気ない会話は、





一言一句忘れることはなかった






自分の目指すべき場所が定まった日だった






胸ポケットから取り出した物を強く握る







あの日、、






依央利が出かけてる間に





Aはいなくなっていた





それきり、この家に戻ってくることはなかった







帰ってきた家からは






焦げ臭い臭いがして






庭が焼けていた







焼けた庭から出てきたソレ








依央利「絶対に、負けない」









満月の夜に








風の吹く夜に







依央利の決意は揺るがなかった









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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時

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