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神楽と新八の目が覚めたのは次の日だった
起きてすぐ、Aがいないことに気づく
神楽「銀ちゃん、、あいつ...
Aを狙ってるアル
なにがあったかわからないけど
あいつはAを見て笑ってたネ
久しぶりって言ってたアル
早くしないと、Aやられるアル
このままじゃ、死んじゃうネ」
新八「今、Aさんどこですか!?
1人じゃ危ないですよ!!」
2人の焦るようなその言葉に
銀時「あぁ、」
銀時はそう言うだけだった
その目は遠くを見ていた
全てを知っていて、離れたAを止められなかった
そんな悔しさに見えた
神楽「銀ちゃん、、、、」
新八「銀さん、、」
だから、それ以上は言えなかった
それから、3人がAに会うことはなかった
病院生活最後の夜、
Aは、病院に来てきた
2人の寝顔を見て
治りかけている傷を見て
少しホッとした顔をした
A「本当にごめんなさい」
だれも聞いていないその声は、その一礼は
誰も知らない
しばらく寝顔を見た後
Aはそのまま振り返ることなく出て行った
病院に来る前にお登勢さんの家にも寄った
封筒に家賃と書いて玄関に貼る
その中には手紙も入れておいた
「約束、遅くなってすみません」
その短い手紙はこれまでの全てを物語っていた
ここにはもういられない
Aは荷物を全て持って江戸から姿を消した
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神楽「Aがこないのは
私たちのせいかもしれないネ、
ちゃんと守れなかったから、、」
神楽がそんなことを言ったのは
退院するその日だった
銀時「そんなことねえよ、、」
銀時はそれしか言えなかった
自分が殴ったせいだと思っていた
わざと怒らせるようなことを言ったAを
止められなかった
神楽「A、、ずっと言ってたネ、、、
わたしたちを運びながら
ごめんってずっと言ってたアル」
新八「僕も、かすかですけど、聞きました
守れなかったのは僕たちなのに、、、」
神楽も新八も銀時もそれぞれが自分を責めた
銀時「あいつ…1人で勝手に何やってんだよ…、」
その言葉も届かず、虚しく消える
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時