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依央利「Aさん、いますか?」
扉を開けてすぐ、
Aに向かっていったその顔は
紛れもなく依央利だった
A「なんで、、ここに、、」
Aは一瞬幻覚を見ているのかと思った
あんな遠い場所から、、そんなはずない、と
しかし、その笑顔も声も顔も
知ってる人そのものだった
いつまでも固まったままのAの様子を見て
銀時が間に入る
銀時「ここの家主は俺だ
なんか用か?」
その声にハッとする
A「ぎ、銀さん、、、」
依央利「いえ、ちょっと借り物がありまして
この人貸してくれませんか?」
銀時「貸せだあ?」
その嘘くさい笑顔が鼻についた銀時は
眉を潜めて答える
A「か、貸せる貸せる!
ちょ、ちょっと出かけてくるね」
バレることを恐れたのか、Aは
依央利を押して外に出ていった
神楽「銀ちゃん、、今の誰アルか?」
新八「Aさんの知り合いですか?」
銀時「さあな、、、」
引き止められなかった銀時の手は
空を切る
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出ていったその足で近くの公園に行く
A「久しぶり、、だね、
なんでここがわかったの」
数ヶ月ぶりのその顔にうまく笑顔が作れない
依央利「あらゆる手を使って調べた」
A「連れ戻しにきたの、、?」
Aの不安はすぐに消される
依央利「そんなわけないじゃん
元気そうでよかったよ」
依央利は首を振ってそう微笑む
それでやっと気が抜けたAは
A「うん、おかげさまで、
そっちも元気そうでよかった」
ちゃんと顔を見てそう返した
依央利「まぁね、」
A「家は、、、?変わりない?」
次に出てきたAのその質問は
依央利を驚かせた
依央利「心配してるの?」
A「そりゃ、、
おじいちゃんの守ってきた家だし、」
変わらないAにほっとしつつ
依央利は少しイラついた
依央利「ふーん、、
あんなことあったのにまだ心配するんだ」
トゲのある言い方は
Aをぐっと黙らせた
A「連れ戻しに来たんじゃないなら
なにしにきたの、」
依央利の質問には答えずそう続ける
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時