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開戦の狼煙 ページ1

.







「本日を持ってあなたが当主です」






その言葉が終わるより少し前






破れんばかりの拍手、褒め称える声







祝福の空気が充満した







依央利「ありがとうございます」







第二代目宮本家当主に選ばれた宮本依央利(みやもといおり)






貼り付けたようなその笑顔を振りまく






依央利は昔から世渡りが上手い方だった






その人の言って欲しい言葉





その場の空気





それを敏感に感じとり





相手の望む通りに動くことができた






それは、こういう場面ではとても役に立つ







「君が当主になってくれて本当に嬉しいよ」





依央利「ありがとうございます




お力添え、頼りにしております」






「いやぁ、はっはっはっ、、」






上機嫌になったその人は






依央利の肩を叩く





当主になった今、





大切なのは周りの支援





いかに味方を増やし、御家を大きくするか






それには、依央利の力は必要不可欠だった






依央利「少し、風に当たってくる」






近くにいた女中に声をかけ





依央利は縁側に出る





少し冷たい風に当たり考えるのは







依央利「何も楽しくないな、」





いつもこれだった







楽しくない







齢、19で当主になった依央利は






楽しさを求めていたわけではない






当主はずっとなりたかったものだし





念願が叶うことは嬉しかった






しかし、どんなに夢が叶っても満たされなかった







宮本「おまえら、またんなもん食ってんのか」




依央利とAを見るなり




嫌な顔をする宮本真蔵(みやもとまさし)



宮本家の1代目当主





依央利「うん、おいしいから」




A「依央利が食べてたから」




そう言って2人でむしゃむしゃ食べるチーズ丼






不意に思い出したその懐かしい思い出は





風と共にあっけなく吹き抜けていく





「依央利様…!」





庭に突然現れた2人は





依央利に仕える忍





依央利「見つかったか?」






「はい、かぶき町というところに」





依央利「そうか、、よかった」







その時




また風が吹いた





宮本「依央利、




お前はお前だ




お前は世渡りがうまいからな




人の意見ってのをちゃんと聞ける




それは大事なことだ




でも、自分の意見ってのも




人の意見同様…いや、それよりも大事なモンなんだ





ちゃんと聞いてやれよ」





吹いた風はそんな言葉を運ぶ

.→



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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月28日 4時

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