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神楽「これだから、男どもは嫌ネ」
酢昆布をむしゃむしゃ食べながら
Aの横を歩く
A「ありがとう、神楽ちゃん
でもちょっと、、
ちょっとだけ銀さんに悪いことしちゃったな、、」
Aは、イライラだけで放ったあの言葉に
少しだけ後悔していた
神楽「気にしなくていいネ
わたしが朝見たアレは銀ちゃんが悪いアル」
神楽は、前を向きながらそう言った
神楽が見る前をAは追うように見つめる
前からは、可愛らしい女の子たちが
きゃっきゃっと楽しそうに話しながら歩いてくる
2人はなんとなくその子たちを見つめる
そのまますれ違うまで神楽もAも
黙ってその子たちを見ていた
Aは、ふと神楽の方を見る
それは、羨ましそうな、寂しそうな
そんな顔だった
A「神楽ちゃんも…、、ああいう服、
着たいの?」
Aは神楽を見ながらそう聞く
神楽「そんなんじゃないネ」
ハッとした神楽は、わざとらしく顔を逸らした
A「でも羨ましそうな目で見てた」
神楽「あんなチャラついた服
ダサすぎて着れないアル」
顔は羨ましいと書いてあるのに
神楽は、いつまでも意地を張っていた
口を尖らせて否定する
そんな様子を見て
Aはふっと笑う
神楽「なっ、なに笑ってるアルか!!」
A「ご、ごめん、、
なんか、ちょっと、思い出して、、」
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母「A、これ欲しいの?」
それは幼い頃の家族の思い出だった
A「ううん、いらない」
母「欲しい時は欲しいって言わないと
わがままは子供の特権よ?」
A「いらないってば
それよりも清之助に買ってあげてよ」
母「ふふ、
Aも随分お姉ちゃんらしくなったものね、
でも、お母さん寂しいなぁ
Aにもっとたくさんわがまま言って欲しい」
そういうと母は顔を手で覆う
A「なっ、泣かないでよ〜、」
母「本音言ってくれないと涙が止まらない〜」
A「ゔーー、、、
ほ、本当は、…しい、、欲しい!」
母「じゃあ特別に買ってあげる」
いつのまにかにっこり笑っていた母に
Aはあっ!っとなる
いつも明るい母上は、
そうやってすぐに人の心に漬け込む
そんな母がAは大好きだった
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月20日 7時