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「だから、女の子にはわがままが必要なの!

大事なの!

私が買ってあげたいの!」



そんな大人げないことを言ったAの必死さを




神楽はじっと見つめて笑う




神楽「しょうがないから



買ってもらうネ



この着物、欲しいアル」




そう指差す神楽に




Aはほっとする




母のようにうまくはいかなかった



全然上手にできなかった




それでも笑ってくれた神楽を見て




Aも嬉しくなる





A「よし!買ってあげる!」




.




.





その帰り道、




紙袋をぶんぶん振り回し




スキップする神楽




神楽「あ、そうだ」





そう言ってポケットから何かを取り出した神楽は、




Aの方に手を向ける




神楽「これ、あげるアル」




A「ん?」




神楽からそれを受け取る




それは可愛い青色の髪結いゴムだった



A「こ、これ、、いつのまに、



いいの、、?」



神楽「今日のお礼ネ」




そう言って笑う神楽ちゃんは、夕陽に照らされて




すごく可愛いい




A「お礼って、、、



私結局、自分のわがまま通しただけなんだけど、、」




Aは口に出して





改めて自分の不甲斐なさを実感する




神楽「本当は…、、欲しかったアル



お洒落したかったアル」




目を合わせずに言う神楽に






Aは目を見開く




A「あ、ありがとう」





お礼を言ったAを横目で見た神楽は





ため息をつく




神楽「A、自分で言ってたネ




三種の神器、





笑顔アル」



そういうと神楽は人差し指を




頬につけて"笑顔"とポーズをとる





Aは、思わずそれに笑ってしまう




A「うん、、ありがとう」





その笑顔は、今までの笑顔じゃなかった




誰も見たことがなかった素敵な笑い顔だった




神楽は、そんな顔もできるのかと驚いた



驚いて、嬉しくなった





神楽「それで、いろんな男がイチコロネ」



そう笑った




神楽「Aの目、綺麗アルな」




不意にそんなことを言う





A「えー、そんなこと言われたことないよ」




初めて言われた言葉を軽く流す




神楽「誰も思ってなくてもわたしが思ってるネ



みんなが嫌いでも私だけは好きアル




それに、わたしと同じ青色ネ」





そう続ける神楽にAは泣きそうになった





A「ありがとう」







夕焼けが映す影は



いつもより2人の距離が近づいて見えた







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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月20日 7時

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