検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:9,586 hit

. ページ16

.






「やだ、なにあれ、ちょっとみてよ」





「あれだからオタクはイヤよね」






「うちの息子があんな格好してたら




恥ずかしくて街を歩けないわ」






心ない言葉というのはどこにも存在するもので





後ろから聞こえたその悪口は





新八たちの耳にもAの耳にも届いた





誰が聞いても話しているのは





先ほどの新八のことだと分かる






Aは頭に血が上り、言い返そうと振り返る









同じく振り返った新八と目が合う






A「…っ、、、」






そこには、寂しそうに笑って






大丈夫だとでも言うような声が聞こえる







1人の隊員がAに話しかける





「僕ら、ああいうの慣れてるから大丈夫です」





Aを落ち着けるように言ったその言葉は





余計にAを怒らせる





とはいえ、関係のない自分が





これ以上口出すことはできない








グッと堪えて、前を歩く








その夜、新八が帰ってきた万事屋では






妙な空気が流れていた






神楽も銀時も気付いてはいたが、口には出せなかった






A 「なんで言い返さないの…」




夕飯の準備中、Aと新八は台所で話す


新八「あんなの、いちいち気にしてたら



キリがないですよ、、、



それじゃオタクやってられない」




そう言って新八は、笑う



その笑顔にAはもやもやする




A「でも、好きなら堂々としてたらいいのに



間違ってることしてないなら、怒ればいいのに」




新八「Aさんにはわからないですよ



オタクって言うのは



それが間違ってなくても、



そう言う目で見られることなんです」




たしかに、



Aはアイドルを好きになったことがない

 


気持ちがわからないのは当然だった




けれど、間違っていないのに




それだけの理由で




あんなことを言われ慣れるのは違う






Aは、炒めていた手を止め





新八をまっすぐ見る






A「新八くんは、間違ってない





あんな目で見られるのに慣れないでよ…





自分たちはしょうがないなんて諦めないでよ…」






その顔は新八よりもずっと寂しそうな顔をしていた




新八「……っ、、、」





そのあと、新八はなにも言い返さなかった





Aもそれ以上言うことはなかった




でも、その空気が変わることはなく







1日が終わった








.

.→←好きと嫌い



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 万事屋
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月20日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。