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銀さんside
.







眠れなくてモヤモヤしたまんまは嫌で





散歩に誘った





後ろをひょこひょこついてくるAをみて





なんとなく走馬灯のように思い出が蘇る






初めて会ったとき、





料理してるとき




仕事してるとき







少ない日数の割に随分と思い出が増えちまったもんだ








そんなたわいもない話の中





トントンと前に駆け出したあいつが言った言葉は






俺が飲み込みたくて消したくて






でも結局消せなかった言葉








単純なその2文字は







ストンと心に落ちる






泣くあいつが可愛くて愛しくて






たまらねえ







守りてえ








それだけで胸がいっぱいだった









.





.








だから、早く帰ってこいよ







胸がいっぱいのうちに







忘れねえうちに、、、







2階から飛び降りるなんて斬新なことした






Aは、地面にはいなくて






すっと消えてしまった








帰ったんだな、、、







忘れるとかなんとか言ったけど






あんなやつはそうそう忘れるわけねえ





忘れたくても忘れられねえ







柄にもなく泣きそうになって上を向く






神「銀ちゃん、、、





A、帰ったアルな、、、」






『あぁ、、、』







新「ちゃんと、着いたんですかね、」







『あぁ、、』








新八も神楽も



目にいっぱい涙溜めて我慢してる







こんなに泣かすやつのことなんて忘れられねえ









だから、、、早く帰ってこい、、






帰って、、、きてくれ、、







Aの声は聞こえない








それが現実なんだとわかる









.




.






源「おい、聞こえるかぁ、」






突然聞こえたのはトランシーバーと話す



源外のジジイの声






『てめえ、何してんだこんなとこで…』





A「聞こえるよ、!!」





次に聞こえたのはAの声





『は?』





神「おい!ジジイ!それ何アルか!




Aアルか!聞こえてるアルか!」





源「聞こえてるよ!



あいつにも持たせたんだ」




A「源外さん、どれ?どこ?」




確かに聞こえるそいつの声





源「そこにボタンがあるだろ




それを押せ!」




話の内容は全然わからん




A「どれ!!!…、あ、これか!




…!!!みんな!ただいま!」





さっき降りた場所の反対側



階段から突然出てきたのは




紛れもなくさっき帰ったAだった








.(完)→←.



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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月11日 3時

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