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夕方、最後に向かったのは
一軒のお花屋さん
「いらっしゃ、、、ああ!橘さん!」
『屁怒絽さん、、、お花、買いに来ました』
行くと約束したのにこんなに遅くなってしまった
屁「もちろんです!
嬉しいです、、、何をお探しですか?」
『え、うーーん、、
なんか、思い出に残るような、、
そんなお花ってありますか?』
我ながら随分とアバウトな注文、、、
それなのに屁怒絽さんは首を縦に振る
屁「ありますよ、ちょっと待っててください」
そう言っておくから出してきたのは
白と赤とピンクの綺麗なお花
『きれい、、、これは、?』
屁「エーデルワイスっていうお花ご存知ですか?
それと、ゼラニウムという花を混ぜた特別な花です」
地球じゃ作れないような不思議な色に心が奪われる
屁「花言葉は、大切な思い出、決意、勇気、」
『大切な思い出、、決意、、勇気』
なぞるようにその言葉を繰り返す
屁「今の橘さんは、なんだかそんな
強い感じがしたので、、、」
『うん、うん、、、
本当にありがとうございます、大切にします』
また泣きそうになる涙腺をギュッと締めて
深く深くお礼をする
『では、、また、』
屁「あ、橘さん、、
言い忘れてました、
それのもう一つの花言葉
"君ありて幸福"です」
『え、』
屁「頑張ってくださいね」
優しく笑う屁怒絽さんがどういう意味で言ったのか
わからないけど、
『はい』
ただそれだけ呟いてお店を後にした
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『ただいま!』
「「「おかえりー」」」
聞こえる声にまた泣きそうになる
ひとつひとつに胸がギュッとなって苦しい
神「おかえりヨ
A、それなにアルか」
『あ、あぁ、お花だよ
屁怒絽さんのお店で買ってきたの』
新「へ、屁怒絽さんんん!??!」
銀「お、おい、大丈夫なのかそれ!
爆弾じゃねえのか!!」
『なに言ってるの、普通のお花だよ』
神「きれいアル」
銀「触るな!!爆発するぞ!!!」
『だからしないって、
きれいでしょ、
名前は…、なんだったっけな、、
花言葉は大切な思い出だって』
神「大切な思い出?」
『うん、そうだ、銀さん、ここにおいていい?』
銀「…ああ、、」
泣かないうちに私は手を洗いに行く
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月11日 3時