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(ちゃぽんっ
ふぅ、、、
夜、病人のご飯も元気な人のご飯も作り終わって
やっと一息、お風呂に入れる
みんなが入り終わった後を見計らって入る
一応男子の中に女子1人ということで
気遣ってくれたのか
外には見張りが1人
『さすがに、疲れたな…、
まだあと、あと6日もある』
先のことを考えて憂鬱になった
いやいや、お肉のため!お金のため!
私は両頬を叩いてお風呂から出た
『あの、、土方さんありがとうございます』
ドア越しに土方さんにお礼をする
みはりを引き受けてくれたのだ
土「ああ?
…、ああ、別に大したことじゃねえよ」
『仕事とかあったのに
なんだか、、私1人のために申し訳ないです』
土「別に気にすんな、」
『はい、、、……あ、そういえば、
土方さん、近藤さんにトシって呼ばれてるんですね』
思い出して、ついくくくと笑ってしまう
土「なっ!別に
昔からそうだっただけで…
ってか、てめえなに笑ってんだよ!」
少しだけ焦る声が聞こえる
『あ、いや、、ごめんなさい
きっと、私の見えてる土方さんと
近藤さんの見えてる土方さんは違う人なんだなって』
土「なんだそりゃ、」
『私は鬼の部分しか知らないから…、
そういう仲って羨ましいです』
土「アホかテメェ
そんなん、別に羨ましいもんでもなんでもねえよ」
そんなこと言っても
やっぱり少しだけ土方さんの声が上がる
嬉しいんだろうな、、なんて
顔が見えないから
憶測でしかないけれど
『私も1週間ここにいたら
鬼じゃない部分見れるかな?』
土「知らねえよ、勝手にしとけ
っていうか、もう上がったんなら
俺は戻るぞ」
『あぁ!はい、ありがとうございます!』
土方さんの歩く音が聞こえる
それにまた思わず笑ってしまう
本当はもうなんとなくわかる
鬼じゃない、部分
行くぞとか言いつつ私の返事を聞いてから
歩きだすとことか
仲間想いなところとか
『なんだか、銀さんみたい…』
呟いてハッとする
いやいや、なんで出てきたの、今…
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とにかく、みんなの知らない部分を知るのは面白い
もっといろんなみんなを知りたい
そう思っている自分がいた
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作者名:おぐら | 作成日時:2019年10月8日 16時