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28.最初にお出まし ページ28

Aside



銀「じゃ、行くか……」

なんだか疲れ気味の銀さんがそう言って歩き出した
どうしたのかしら………え?「アンタのせいだろ」って……いやいや、違いますよ


『銀さん、最初はどこに行くんですか?』

銀「そーだなァ……特に何も考えてなかったわ」
新「嘘でしょ!?依頼なんだからちゃんとしてくださいよ!」
神「Aはどういう所に行きたいアルか?」


いつも通りの楽しげな会話を聞いていると、神楽ちゃんが私に話しかけた
どういう、か……私も特に考えてはなかったけど……


強いて言うなら

『皆のお友達が居るところ、かしらね……』

銀「お友達ィ?」



是非、皆のお仲間に会ってみたい__
ここ最近、ずっとそう願っていた

こんなに面白い人達のお友達なんですもの、
きっと同じように面白い人ばかりなはず
会って話してみたい……!


新「うーん、僕らのお友達と言われても……」
神「そよちゃんのこと行くアルか?」
新「それは……」


そよちゃん? 誰だろう、神楽ちゃんの友達かな
となると、凄く若い……というか幼い子になってくる訳か……
というか、新八くんの反応が気になる






銀「友達なァ……そんな関係の奴居ねェ__」




よ、と銀さんが言うよりも先に、知らない声が聞こえてきた


「おぉ銀時!こんなところで会うとは奇遇だな!」


と、男性の声が。
その口ぶりからして、銀さんと仲良くしている方だろうか
チラッと声のする方を見てみる

そこには、美しい長髪をなびかせた……

(男性……?)

あまりに綺麗な外見で、性別が分からなくなってしまいそう
だけど、骨格や体格はしっかりと男性だ



銀「げっ、ヅラ……」

『づら?』

「ヅラじゃない、桂だ!!」


大きな声を出したこの男性は、どうやら桂さんと言うらしい
づら……というのは、あだ名みたいな物なのかしら



「……む、この女子は?」

私の存在に気付いた様子の桂さん
急いで自己紹介をする


『はじめまして、藍沢Aと申します』
「A殿か……俺は桂小太郎と申す者だ、宜しく頼む」


すっごく真面目そうな方……
この方が銀さんのお友達だなんて……失礼かもしれないけど、少しだけ意外



桂「してA殿、つかぬ事をお聞きするが……」
『? えぇ、何でしょうか?』


真剣な眼を向ける桂さん
思わず、無意識に身構えてしまう




桂「そなたは……その、銀時の“コレ”なのか……?」


__そう言うと、桂さんは遠慮がちに小指を立てた

29.良き仲間が→←27.若い二人の考察と企み



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作者名:よらく | 作成日時:2021年9月7日 20時

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