16.喧嘩はよして ページ16
Aside
入ってきたのは
少しだけ目つきの悪い黒髪の男性と、
丸くて大きい目をした栗色の髪の男の子。
いや、顔の特徴よりも気になることが……
『あの服……』
妙「真選組よ」
やっぱり。
事前に江戸のことを調べたときに、確かに見た覚えがある
この特徴的な、黒地に黄のラインの制服……
江戸の警察、真選組___
そんな方々が、何故……
銀「ゴリラなら此処で寝てるぞ」
銀さんがさっきの男性を指指した
なるほど、この人を探していらっしゃったのね
でも、どうして警察がストーカーを苗字にさん付け?
不思議ね……
「おぉ、いたか……って思いっきり気絶してんじゃねェか!! おいッ、近藤さん!?」
銀「仕方ねェだろ、いつまでたっても懲りねェコイツが悪いよ。なぁ多串くん」
「多串くんって誰のこと言ってんだ腐れ天パ!!!」
銀「ンだとV字ハゲ!!」
……突然、流れるように自然に、喧嘩が始まった
…………多串くん?
『??』
えっと、これは止めたほうがいい、のかしら?
というか止められる……?
『ねぇ神楽ちゃん、あの二人は……』
神「相変わらずムカつく顔してるアルな……」
「お前も相変わらずぶっさいくな顔してんなァ」
神「ンだとォォォォォォ!?」
『神楽ちゃん???』
あらら……神楽ちゃんも銀さんも、本気になっちゃってる
これは、私には……
神「タヒねェェェクソサドォォォォ!!」
銀「やんのかマヨラー野郎ォォォ!!」
「のぞむところだかかってこいやァァ!!」
「タヒねェェェクソチャイナァァァァ!!」
……止められそうにないわね
喧嘩はおろか運動がそもそも出来ない私が入ったら、一体どうなることか……
ここはもう、新八くんとお妙さんに頼るしかない
『ねぇ』
新「!あ、はい……」
妙「なんですか?」
新八くんは何だか申し訳なさそうな顔。
ひょっとして、いつもこうなのかしらね
対してお妙さんは、相変わらずニコニコと笑顔のまま
……肝の座っている子だこと
『二人は、この喧嘩を止められる?』
新「……すみません、無理です……」
妙「心配しなくても、いつものことですから大丈夫ですよ」
うーん
それはそうなんだろうけど……
きっと、“本当は仲の良い者”同士で喧嘩してるのを見るのは
私は、好きではないわ
『なんだか、少し悲しい……かな』
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作者名:よらく | 作成日時:2021年9月7日 20時