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12.しっかりとしている ページ12

Aside


朝起きて支度を済ませ、
家を出ようと戸を開けると


神「おはようアル!」

『!神楽ちゃん……わざわざお迎えに来てくれたの?』


神「うんっ!いっぱい話したかったからネ」


神楽ちゃんがいた。

ふむ……この子は、本当に私のことを好いてくれているらしい
面白いところなんて何もないと思うけど……でも純粋に嬉しいわ


『じゃあ、行こっか』


歩幅を合わせて、二人で歩き出した





『さっきから気になってるんだけど、そのワンちゃんは……?』

昨夜は見かけなかった、大きくて白いワンちゃん
神楽ちゃんによく懐いてるようで、寄り添うように歩いている


神「定春いうネ! ワタシが昔拾ったアル!」

『定春くん……可愛いわね』

神「でショ?」



私たちの言うことが分かるのか、定春くんは

「ワンッ!」


一声鳴くと、嬉しそうに目を細めた


もふもふしてて、おっきくて、本当に可愛い……
また、触らせてもらえるかしら……?




神「着いたヨ! 姉御がもう待ってるアル!」


どうやら新八くんのお姉さんは早めにここへ来ていたらしい
待たせてしまったのかも……
そう思うと、自然と階段を上がる足が早まった



タッタと軽快に階段を上がり、
昨日も見た扉を開ける



ガラガラッ

『お邪魔します……!』

神「新八ィィ!A連れてきたアルよォォ!」


大声で喋りながら神楽ちゃんが廊下を歩いていく
少しだけ、緊張する……かも?
どんな方なんだろう。新八くんのお姉さんだし、やっぱり眼鏡をかけてるのかしら……?


皆がいるであろうお部屋を覗くと……




銀「おぉ、来たか」

新「ありがとうございます、Aさん」

「!貴方が……」



凄く綺麗な女性と目が合った
この方が……新八くんのお姉さん……

まずは、しっかり自己紹介しないと……!


『藍沢Aです。新八くんのお姉さん……で、宜しかったですか?』

「はいそうです!志村妙と申します。すまいるで働くんですよね」

『えぇ、しばらくお世話になります』


随分若く見えるけど、大人びてるなぁ
たしか、道場も切り盛りしていると言っていたはず……
私よりも若いのに、凄い……


妙「ウフフ。皆が言ってた通り、凄く綺麗な方ね」

『え』


神「だよネ!そこらじゃ見れない美人アル」

銀「いや綺麗なのは見た目だけで中身はただの変人だぞ?」

新「なんて事言うんですか!!昨日といい今日といい、失礼でしょ?!」


……新八くんのツッコミは健在ね

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作者名:よらく | 作成日時:2021年9月7日 20時

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