Good night Dear (ページ25)

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~ ページ25

傷の痛みに顔を歪ませた彼は、私の慌てる様子を見てなんだか少し楽しそうに笑う。
その笑顔を見て、また記憶は蘇る。

ずっと探していたのは、やっぱりあなただ。

宝物を見つけた時ような高揚感。抜け落ちた記憶は、まだ足りない。それでもいい。あなたが居るとまだなにか大切なものを思い出せる気がするから。

痛っ、と小さく声を漏らす彼の傷を処置する。
どこか懐かしいような、恥ずかしいようなこの気持ちが心地よかった。

「えーっと…？」「お知り合い、だったんですか？」

私たちの様子をみて、戸惑っているように顔を見合わせているメンバーたち。その後ろで微笑む喜多見先生。

「あ、えーっと。」

「彼女と私は、大学時代の友人です。」

言葉を選ぼうとする私を一瞥し、彼は観念したかのように口を開く。

「「「えーーーーーーっ！？？？」」」

「6年間、ずっといっしょだったんですよ…。」

小さくつけ加えたわたしの言葉に、まだメンバーは驚きを隠せないようだった。

「なんで早く言ってくれないんすかー！」

「音羽先生とA先生は仲良しだったんですネ！」

「そりゃ息もぴったりッスよ！」

先程医療テントで一緒に処置を行っていた徳丸くんとミンさんは顔を見合わせ騒ぎ出す。

「まぁまぁ。詳しいことは後で聞きましょう。ほら、皆さん帰りますよ。」

冬木先生の一声で、私たちはERカーへと乗り込み、現場を後にした。

(作者より)

更新遅れてしまい申し訳ありません…！！
かなり先まで執筆自体は終わっているのですが、私生活が忙しくなかなかアップの時間がとれず…。

見ていない間にも沢山の人にご覧頂いているようで、本当に嬉しい限りです。

必ず完結させますので、広い心で更新をおまちいただけるととても嬉しいです。

引き続きよろしくお願いいたします。

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