【第五人格】予言師君はまだ子供〔男主〕

The future ページ31

イライ「A、そういう君はここから出たらどうするんだい？」

A「僕、ですか…？


僕は…

放浪の旅をします。

行き場がないんです。

だから、せめていろんな物を見て、触れて、感じて、一生を終えたいです。」

子供がこんな事を言っていいのだろうか。

老後のような事を言う僕に、イライ様は笑った。

イライ「ははっ、君らしくて良いと思うよ。

人生は一度きり、やりたいことをやればいいさ。」



あぁ、そうか。ここから出たら、皆行き先は違う。

即ち、別れ。


A「イライ様、ここから出たら会えないんでしょうか。」

イライ「…会いたいと思えば会えるけど、難しいね。」

A「………、脱出せずに、ここで死んだら、どうなるんです？
このゲームには最後の日があります。
その日に脱出すれば、ゲーム終了、死ねば命はない。
…そう言うこと、ですよね。」

イライ「あぁ、今やっているのはリハーサル。本番は来る。
それまでに出た後、何をするのかを考える。
死ねば、意味はなくなるけどね。」

僕は、ここから出て、生きていける自信がない。

死んだら、忘れられてしまうのでしょうか。

会えない以前に、忘れられるのでしょうか。

なら、ここで無理なお願い、強請ってみましょうか。


A「イライ様、もし脱出したら………。









僕を、見つけてください」

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