Re:Re:《8》

♯390 ページ40

｢もーやだー！！！｣って一度叫んじゃえば少しはスッキリするものの、慎に聞こえてしまうから叫べない
苦肉の策で水面を手でバシャバシャ叩いて心の中で叫んでたら、慎がドアを開けた


慎｢大丈夫！？｣


A｢………え？…はい……大丈夫…(苦笑)｣


慎｢トイレから出たらバシャバシャ聞こえるから溺れてるかと思ってビビった(汗)｣


A｢……ごめん｣


慎｢俺も一緒に入っちゃおっかな(笑)いい？｣


いつもは逆なのに私が先に入ってたからか、慎が私に凭れ掛かるように浸かった


慎｢…違和感あるね狭く感じる(笑)｣


A｢うん……｣


慎の腰に後ろから腕を回した


慎｢梓さんどうだった？体調少しは回復してた？｣


A｢熱は下がったって。慎にお礼言っててねって｣


慎｢そっか、良かった(笑)｣


A｢…健太さんね……藍子さんに相談に乗ってもらってたんだって……｣


慎｢相談？悩んでるんだ？｣


A｢うん…悩んでるなら梓ちゃんに相談すれば良かったのにって思う｣


慎｢まぁね、あの人聞き上手だもんね。聞き上手だし、引き出すのも上手いし、相談しやすいと思う。空気感とか居心地の良さとか｣


A｢慎がそう思ったの？｣


慎｢うん。思ってたほど悪い人じゃない気がするんだよね。俺たちが変に警戒してたんじゃないかな｣


多分そうだろうなって分かってたよ
一気に味方を失った気がした

空気感とか居心地の良さとか
慎の言葉で聞きたくなかったよ

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