Re:Re:《8》

♯383 ページ33

慎｢いやぁ……そんな……ねぇ……別に研究って程でも無いけど(笑)｣


藍子｢分かるよ。研究していっぱいいっぱい練習したって(笑)あとね、新曲の樹くんとシンメの所も好き(笑)｣


満更でも無い顔をして喜んでる慎を見てると、悲しい、虚しい、怒りよりも、もうこれは諦め


私も、この人のどこにみんなが惹き付けられるのか知りたくなった
陸くんはもちろん、健太さんや海青くんがこの人と一緒にいたいと思う理由が知りたい


陸くんが焼いてくれるお肉を食べながら、慎と藍子さんを観察した


陸｢お腹すいてたんだね〜沢山食べて(笑)｣


A｢…………………………｣


陸｢えっ、何？(汗)｣


A｢……はぁ……｣


呑気な陸くんを見てると、ため息が出る
この中で私だけがモヤモヤしてるんだろうね


A｢陸くんも食べなよ。自分で焼くから｣


陸｢そ？じゃあ、食おーっと(笑)｣


最初こそ警戒してた慎も、すっかり藍子さんのペースに乗せられてる

褒め上手。とにかく、相手を褒めまくってるんだけど、そういうところ嬉しいんだろうなぁ……
褒められて嬉しくない人なんていないよね

慎だって終始ニコニコしてる

後は……気配り上手って言うのかな？
慎が飲んでテーブルに置いたグラスを、会話しながらスっと位置をずらしたりしてる

何してるんだろ？って不思議だったんだけど、多分零さないように移動させてるのか、グラスが熱で熱くならないようにスっと遠ざけてるんだと思う

それを慎が気付かないくらい自然にスっと移動させてるのを見て、こういう所か……って腑に落ちた

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