Re:Re:《8》

♯378 ページ28

私たちの少し後ろを歩いてるであろう人
めちゃくちゃ声が大きくて、普通でも目立つ


慎｢絶対そうじゃん。どうする？気付かないフリする？｣


A｢………うん。私藍子さんに健太さんの事で文句言っちゃいそうだから｣


慎｢ちょっと早足で歩こ｣


こんな所でまで会うなんて、偶然にしても程がある
健太さんのことを思い出して、また腹が立って来た


A｢慎。甘い物食べたい。お参りの前だけど先にクレープ食べていい？｣


慎｢俺も食べる。とりあえず、糖分入れよ｣


慎も私も生クリームたっぷりのクレープを選んだ
いつもはサラダ系のクレープしか頼まないけど今は甘いの一択


A｢……慎、あざとい(笑)｣


慎｢え、クリーム付いてる？(笑)｣


A｢うん。わざとだよね？｣


慎｢うん(笑)チューして取って｣


A｢ここ外だよ？(笑)｣


慎｢でもさ、見てよ……あそこの人たち｣


A｢…………うわー……(苦笑)｣


陸くんたちがフランクフルトを食べさせ合いしてる


A｢微笑ましいですねぇ？｣


慎｢絶対思ってないでしょ(笑)あ……今のわざとじゃね？｣


藍子さんが陸くんの口の横にケチャップをつけた


陸｢もぉ〜藍ちゃん何してんの〜？(笑)早くティッシュ！拭いて！(笑)｣


藍子｢手、塞がってるもん(笑)｣


陸｢あっ！！……もぉ〜(笑)｣


慎｢あ………ほら、陸さん達もチューして取ってるじゃん(笑)｣


A｢……誰かに見られたらどうするんだろね？｣


私たちが見る時、終始ベッタリ腕を絡めて歩いてる
話す時もそんなに近付いて話しにくくない？ってくらい顔を近付けてる
挙句の果ては、誰に見られてるか分からないにも関わらず、人目もはばからずキスしてるのを見ると、こんなにも周りに気を遣ってる事がバカらしく思える

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