喰種系歌い手。おまけっ！【歌い手×実況者×東京喰種】

癒しの時間 ページ3

〈フジの家〉




今日はフジさんに編集の手伝いを頼まれたので、フジさんの家にお邪魔している。

私がパソコンの前に座り、フジさんが後ろから指示を出している状態。


フジ「ここは……このBGM使って」

『はい』


というか……




距離が近すぎません……？！


フジさんは私の背もたれに手を回して、私の顔のすぐ横に自分の顔を置き、パソコンの画面をじっと見つめている。かれこれこの状態から1時間が経つ。

このままだと、編集より先に自分がオワル！！


フジ「Aちゃん打つの速いね、助かるよ」

『私フジさんの実況よく見るので、大体のBGMわかるんですよ』

フジ「見てくれてるの？！」

『はい、「テストプレイなんてしてないよ」が特に好きなので、その編集させてもらえて嬉しいです。』

フジ「(ボソッ)これからそのシリーズいっぱい上げよ。」

『え？』

フジ「何でもないよ。ありがと、そろそろ俺がやるよ。」


そういって席を変わろうとした時に気づいた。





フジさん、酷いクマが出来てる。

今まではパソコンを見ていて気づかなかったが、目の下にクマがくっきりと見えた。


彼は実写動画の時はサングラスをかけているため、動画に支障はなかったのかもしれないが、このままの生活を続けているとクマだけでは済まなくなってしまうかもしれない。




『フジさん、無理しちゃダメですよ』

フジ「え？」

『フジさん、目の下に酷いクマが出来てます。休んで下さい、私がやります』

フジ「サングラスかけて実写撮るから大丈夫」

『だとしても私が心配なんです。休んで下さい』



フジ「じゃあ……









Aちゃんが僕を癒して？」

『へ？』

予想外の回答に、思わずマヌケな声が出る。


『でも編集が…』

フジ「そんなの後でいいから」


と言って私をソファの方に引き寄せる。

そしてフジさんからギュッと抱きしめられた。


『あの……』

フジ「ずっと、こうしたかった。」

『え？』

フジ「Aちゃんには、俺なんかじゃ釣り合わない事くらい分かってる。


だから一度でもいい。抱きしめたかった。」


『……私なんかで癒せるんだったら、





いつでも、フジさんの事癒しますよ。」

フジ「本当に？」

『はい。フジさんがとっても頑張ってるのを見て、私に出来る事があるならって思いました。いつでも、来ますよ。』

フジ「ッありがとう」

フジさんの手に、力が入るのが分かる。






この時間は、私達だけの秘密の時間。

甘い匂い→←赤色

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