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バタバタとする研究室は
ありえない実験結果、更には侵入者によって慌ただしかった
刹那、チカチカと証明が点滅を繰り返す
そんな室内をわかっているかのように
ゆっくりと部屋の扉が開いた
『どーもぉ〜お邪魔しマース』
やたら笑顔でAが入室する
この部屋にいる人物は絶対能力進化計画についての有力者が何人もいて
彼女が現れたことに酷く驚いた顔をしていた
「
『いやいやいやぁ
どうしてって〜そんな愚問をー』
「…まさか実験の邪魔をしたのもお前が?」
『んーそうしたかったけど生憎とヒーローは私じゃないんだわ
私はいっつもやる事が遅くて…』
だけどまぁ、そんなこと関係無いよね。
どっちにしろ全部ぶっ壊せば関係ないし
そうするべきなのは私しかいない。
まさかあんな普通の学生やお嬢様に
こんなドロッドロなことさせられやしない
これは裏側の人間の仕事だ。
『中断なんて中途半端な結果は認められねーんだわ
テメェらが人様のデータを勝手に使ってクローンなんて造ってンならなおさらなぁ?』
酷く歪んだ笑顔
チカチカとしていた電灯が急に真っ暗になった
次の瞬間には、彼女の周りには光の通ったガラス玉のような物がいくつも浮かんで宙を切る
壁に天井にコンピューター、果ては研究者にまで容赦なく降り注ぎ爆散した
力ずくで止めようと何人かが襲いかかるが
彼女は体中の運動量を上げて速度をあげた蹴りや拳で返り討ちにしていく
辺りはもう地獄絵図だ
虫の息の研究者もいれば呼吸すらしない人まで
ゆっくり研究所内を進む彼女の通り道には白衣の屍が横たわる
目的地まで行けばそこには実験の中枢となるデータが山ほどある施設へとたどり着いたのだった
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作者名:弦一郎 | 作成日時:2019年7月11日 20時