【新旧双黒】誘惑だらけな同棲生活をどうぞ【短編集】 (ページ11)

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双黒.ショタ化※@刀剣乱舞尊いマジ:様リクエストby夜桜夢ページ11

「ただいま………」

残業疲れた。
もう先に太宰と中也は帰ってきている筈なのに
ふと不思議に思う事があった。

二人の声が聞こえない。

普段なら帰るなり色々されるのだが。
………そう、色々。

「太宰、中也？」

返事の代わりに部屋の奥から何やら甲高い声が聞こえた。
リビングの電気をつける。

「「あ………………」」

「は！？」

そこには小さな人影が二つあった。
どこからどう見てもそれは、幼くなった太宰と中也。

「嘘、でしょ………」

「嘘じゃねェよA！どうなってンだ」

「私までかかるとは……異能じゃあないね」

てとてととおぼつかない足取りで駆け寄ってくる中也に、ふむ、と短い腕を組む太宰。

ひとこと云う。

「………………かっわいい！！」

「アァ！？」

「え？」

耐えきれず叫ぶと、太宰は何か思いたったようにニヤリと笑った。

太宰は私の元まで駆け寄ると、手を広げて首を傾げた。

「A、抱っこ」

「ぐはっ………！！」

天使か。否、天使だ。

負けた様で悔しいが、これを拒否出来る程私は強くない。

「今、だけだからね………！！」

太宰を抱き上げて強く抱き締める。

ふわふわの蓬髪が頬にあたってくすぐったい。

「ふふふ、この身体も案外悪くないね」

「太宰ふわふわー可愛いー」

幸福感に浸っていると、チッという小さな舌打ちが聞こえた。

目を向けると、むっすーと不機嫌そうな中也。

「中也、どうしたの？」

「素直じゃないなあ中也。Aに抱っこして貰いたいんでしょ」

「ハァ！？だ、誰がそんな事云うかこの糞太宰！！」

そう云いながらもどこかそわそわしている。

片手で太宰を抱いたまま手を広げた。

「ほら、中也もおいで？」

「………………っ、Aがそう云うなら行ってやるよ」

仏頂面のまま、抱きついてくる中也。
嬉しそうなの、バレバレなのにね。

「あー太宰も中也も可愛いー大好きー」

「「大好き………」」

ポツリと呟く二人。

太宰と中也はニヤッと笑うと、それぞれ私の頬に手を添えて

小さなキスをした。

「………………っ！？」

「ふふふ、お返しだよA」

「顔真っ赤だぜ？」

私の反応を楽しむ二人。

「う、五月蝿い！！」

………二人がショタ化すると、どうやら小悪魔になるようです。