キミの笑顔が見たいだけ【三途春千夜】

10話 ページ10

急いで店に向かうと
もうあいつは着いていて
俺が来たのに気付くとニコニコ笑いながら
手を振ってきた


三途｢わりぃ待ったか？｣

«今来た所です！»

三途｢誘ったり断ったりわりぃな…｣

«気にしてません！こうして会えてるのですから！»

三途｢今日は俺が奢るわ｣

«それは悪いです！割り勘にしましょう！»

三途｢スーツのお礼だ、次からは割り勘で｣


俺の言葉にビックリした表情から
少し照れくさそうに笑う

«次もあるんですね»

照れくさそうに笑うこいつが可愛くて
柄にも無くずっとこいつの笑顔が見たいと
思ってしまった


三途｢いっぱい頼めよ！｣

«はい！»

注文をし次々頼んだものが届き
食べ始めようとした時


三途｢お前、なんでC.B.Fの事言わなかったんだよ｣

«黙ってるつもりは無く自分から
社長と言うのは気が引けるって感じで»

俺もこいつを騙してるから人の事
言えねぇけど
信用されてねぇみてぇで嫌だった

三途｢なんか、信用されてねぇみてぇで嫌だ...｣


«今日の三途さん甘々ですか？»


三途｢わりぃかよ｣


あいつはわなわなしながら
«可愛い！可愛い！»
とスマホで語ってくる


｢は...る...ち｣

三途｢お前！！｣

«頑張って練習しました！言えてますか？»

コテンと首を傾げるこいつが愛おしくて


ーーーガタン
といすがひっくり返ったのも気にしないで
あいつを抱きしめた




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