キミの笑顔が見たいだけ【三途春千夜】

39話 ページ39

三途｢なぁ、今日本当仕事か？｣

Aはなんで？って顔をしながら
うんうんと上下に首を振る
でも、Aからアイツの匂いがする
俺はAの首に顔を埋め首筋を強めに吸い付く

｢いっ///｣

少し痛かったのか声を出す
唇を離すとくっきりキスマークが付いていた
強く吸い付いたせいか薄ら血も滲んでいる
その滲み出た血をペロっと舐める

三途｢灰谷の匂いがする｣

灰谷の名前を出すとAは
あ！っとした顔をした

«今日お店に蘭さん来ました！
スーツのデザインを決めたから匂い着いたのかな？»

仕事で他の男と絡むだけで
俺はこんなイライラしちまうのか？
初めての感情に焦りと戸惑い
そんな俺の顔を見てAが

«嫉妬ですか？»

ニヤニヤしながらAは俺にスマホを見せる

三途｢は？｣

«三途さんからの愛が伝わって嬉しです！»

これが愛なのか？

«好きだから嫉妬するし、好きだから一緒に居たい
好きだから離れたら寂しい
この気持ちが愛かな？って思います
でも、愛情表現は人それぞれですし
愛の受け取り方も人それぞれです！
三途さんの嫉妬は愛の1つとして受け取ります！»


ニコニコ笑いながら伝えてくれるAは
本当色んな人から愛されていたんだなぁ
と思うのと同時に自分がどれだけ適当な人生だったか

適当な人生だった俺はAと出会って
Aから沢山の愛を貰ってんだなぁ
そう思うと無性にAを抱きたくなった

三途｢なぁ今から抱いていいか？｣

«え、焼肉は？»

三途｢まだ時間あるし、終わったらな｣

俺はAを抱き上げ寝室に向かう
アワアワしているAをベットに降ろし
キスをしながらブラウスのボタンを外す
Aも観念したのか俺のキスに
頑張って合わせてくれてる

唇が離れ目に涙を浮かべているAと目が合う

"優しく"
手話でそう伝えられるが
優しく出来るか自信がないが

三途｢いつでも優しいだろーが｣

そう言ってまた俺達はキスをした




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