キミの笑顔が見たいだけ【三途春千夜】

33話 ページ33

三途｢お前！蘭に言われたからって
飲み比べなんてすんなよ！｣

«すみません、でもなんか引っかかって»

三途｢は？引っかかる？｣

俺は部下に酒を頼みAの隣に座る

«なんか企んでるような
とにかくなんか、気に入らなかったです！»

確かなあいつは俺を馬鹿にしたり
おちょくったりしていた
多分飲み比べもAを酔わせて
あわよくばお持ち帰りとか考えてたに違いない

少し不安そうにこっちを見てくるAの
頭を撫でフーと息を吐きイライラを落ち着かせる

«私、三途さんが思ってる程良い性格してません
やられたら倍にして返さないと気が済まないし
売られた喧嘩は買います»

三途｢だよな、じゃなきゃ社長なんてやれねーよな？｣

多分こいつは根っからの負けず嫌い
俺にも平気で自分が思ってる事を伝えてくる

三途｢蘭に何もされてねぇか？｣

«大丈夫です»

三途｢はぁぁぁ｣

深いため息を吐き頭を抱え込む

«え？大丈夫ですか？»

体調が悪いのかと思ったのか
水とおしぼりを持って来たA

三途｢体調悪くねぇよ｣

人差し指を立て左右に振り
"どうしたの？"と聞いてくる

三途｢俺の嫁が可愛過ぎて心臓に悪ぃ｣

そう言いとAは
持っていた水の入ったコップを
俺の膝に零した

三途｢動揺し過ぎだろ！｣

«急にそんな事言うから！»

Aは真っ赤にしながら俺のズボンを
必死で拭いている




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