おにいさんたちだぁれ？【d!】 (ページ8)

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捨て子が六人ページ8

夢主side

エーミールさんに“人魚姫”という本を持ってきてもらった。
ワクワクしながら私は読み始めた。

.

そして、読み終わった私は本をぱたんと閉じた。

「ど…どうでしたか？」

エーミールさんが不安そうに私の顔を覗き込む。

そんなエーミールさんに答えるように私は目線を合わせて

『とっても面白かったです…！！』

私のその発言を聞いてエーミールさんの顔は明るくなった。

「良かった…」

「おーいAー？？」

何やら声がした方を向くと私を探しているであろうトントンさんがいた

『ト、トントンさん、！！こ、ここです、！！』

と、トントンさんに向けて大声で手を振った。
それにトントンさんは気づいたようでこちらに来た。

「お、居った」

と言ったトントンさんは私の頭を撫でた。
そして耳に手を当て“グルッペン、A居ったで”と呟く。
何をしているんだろう、と不思議に思いながらもジーッと見ていると

「あれはインカムと言って会話ができるんです、勿論相手の声も聞こえます、」

と、エーミールさんが説明してくれた。
なるほど、会話できるんだ…便利だなぁ…

お父さんと会話が終わったらしいトントンさんがこっちを向いて、

「よしA、総統室に行くぞ」

と言った。
総統室が何か聞こうと思ったが、後でいいか

『はーい、！』