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にじゅうきゅうわ ページ31

時計の針が1番上を通り過ぎ夜も更け、みんなも寝静まった頃

何となく目が冴えてしまった私は眠れずにただひたすら電気の消えた暗い空間を見つめる

そんな私の視界に紫色の髪を揺らしながら入ってくる

そして真っ暗な空間の中で同じく紫の瞳が妖しく光っている


「どうしたの?志麻くん」


ゆっくり歩く志麻くんに問いかけると


「ん…なんか寝れんくて…」


あくびをかみ殺しながら小さくつぶやく

そのままゆっくりと歩き私のとなりに来たと思うと

私の枕に倒れこむように寝転がる


「そっか…じゃあちょっとお話する?」

「ええの?迷惑やない?」

「私も寝れねかったから話し相手になってくれたら嬉しいなぁ」

「…じゃあ話し相手になったるわ」

「ん、ありがとう」


顔を合わせながら言って2人で笑みを浮かべる

私が家を開けた間にあった些細な出来事から

ここに来るまで何をしてたとか

静寂に支配されていた部屋に声と笑いが広がっていく



「それ、でな…ん、」

針が一周して再び回り出した頃

志麻くんの声のトーンが下がりだし

声に眠気が含まれていく


「志麻くん?眠いならそろそろ寝よ?」

「んぅ…まだ、いけ…る」


そう言いながら瞳から漏れ出す紫の光が段々と消えていく


「おやすみ、志麻くん。また今度聞かせてね」


そう言い終えるとあくびが口から漏れ出す

そのまま流れに任せて瞳を閉じると

私の意識ものまれていく

さんじゅうわ→←にじゅうはちわ



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みとき - 神より神してますね!(?) (2019年7月20日 7時) (レス) id: 64efaf334b (このIDを非表示/違反報告)
さく - 更新止まってます!戻ってきてください!ほかのエンドも楽しみに待ってます! (2019年5月29日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
羽来々 - 最近見つけたんですがとても面白くて続きめっちゃ気になります!小さくなった浦島坂田船の皆さんが可愛すぎてヤバイです!(語彙力無いんです。)これからも無理せず更新がんばってください! (2019年1月14日 10時) (レス) id: 0077a53052 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎(プロフ) - マノさん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて嬉しいです!これからも更新頑張らせていただきます! (2018年10月23日 20時) (レス) id: 00911cc975 (このIDを非表示/違反報告)
マノ(プロフ) - 面白いですね!更新頑張ってくださいっ! (2018年10月22日 0時) (レス) id: 1224f0a771 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:莉兎 x他2人 | 作成日時:2018年10月14日 14時

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