最強呪術師に求婚されたんですが【呪術廻戦/五条悟】

25.逃げろ。 ページ26

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言われた通り近くで倒れていた野薔薇ちゃんの手当てを終えて、比較的安全な木陰で念の為休ませる。


…さっきからやたら強い呪力を近くに感じる。


二級呪霊が放たれるって聞いてたけど、多分…もっと強い。


早めにこっちで祓わないとな。
他のみんなの一対一での勝負の後の疲弊した身体じゃ厳しいだろうし。


取り敢えず目立たないように、木の上から索敵を……って、あれ？遠くに見えるの、棘くんじゃん。



棘「しゃけいくら、明太子。」



誰かと会話、してる？

いや、違う…。あれは……呪霊だ！
しかも気配を消すのがかなり上手い。


つまり、…それだけ強い！



あの日学長室からくすねてきた呪骸は全部で10体…。


毛糸や布など、何かしらの"糸"を使ってできている物は、私の術式で自分に触れている布製の物に取り込む事ができる。


呼び出された時、混乱に乗じて(私と五条先生の所為だが)私の制服を通して取り込んでおいた物だ。



うち5体はさっきのメカ丸ビーム(正式な技名なんだっけ？)を防ぐ為に失った。


今は何とか棘くんをアイツから引き離して、距離をとって合流したいところだ。


…2体でいけるか？



元々込められた夜蛾学長の呪力に、今の保有者である私の呪力を上乗せすればいけるかもしれない。


今後もしも戦いが長引く事を考えれば、最低でも3体は温存しておきたい。


制服の右腕の部分から呪力を込めた2体の呪骸を顕現する。


(今だ！行け！)




『…っ棘くん逃げて！！』




即座に反応してこちらに走るのを追撃しようとしてきた呪霊の腕に私の呪骸が噛み付くも、すぐに振り払われてしまう。



嘘でしょ。思っていたより距離が稼げない。





棘「高菜！！(行くよ！)」



『…うん！！』




ーー



校舎の屋根の上を全力で走って逃げる。



恵「…！狗巻先輩！！と、Aさん！！」



『…恵！！』



棘『に、げ、ろ！』




恵と加茂さんと合流できたのは有難い。
いや、巻き込んじゃったけど…。

でもこれでどうにかして先生と連絡をとる隙が生まれればそれだけでも大きな収穫だ。




『私が残るから、3人は先生達の所に行って！！』



恵「馬鹿ですか！？」



棘「おかか！！」



…え？ひどくない？私泣くよ？



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