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春 25 ページ25

黒尾side



寝てたみたいの俺を起こしたAはどうやらお腹が空いたらしく、コンビニに行って来て良いかの許可待ちだったらしい。
そーゆーとこは律儀なんだな。


黒「凄えラクになった、ありがと」

「!?」

黒「ん?」


俺が頭を撫でれば驚いた顔をしてから固まるAに疑問しか浮かばな…え、待て俺。
研磨とかツッキーを撫でる癖で……。


黒「悪い、つい癖で」

「は?チャラ」

黒「…ちげえよ、研磨とかに対する癖だ」

「は?チャラ」

黒「幼馴染に対してもダメなのかな!?」


ケラケラ笑う1個下のAに振り回されてる気分は俺がこれまで味わった事がない感覚だ。

これまで作った彼女は年下だし、割と俺が甘い声で言えば従うし…いや変な事は言ってねえよ?
なんつーか…年下の女の子に惑わされてドキドキしてる自分が恥ずかしいってだけだ。

昨日の初対面から俺をある意味疲れさせて翻弄してたAの照れたような、戸惑ったような顔が見れて満足してるのはやっぱりコイツがツッキー属性だからかな。



黒「つか出かける?予定ないなら」

「!!」

黒「何で分かったんですか!って顔してる」

「何で分かったんですか!」

黒「口にも出すんだ…や、俺も久しぶりの休みだし気晴らししたいから」

「じゃあ水族館!」

黒「いや、そこは夢の国!」

「んん…夢の国行くには遅くないですか?」

黒「遅くないから、着替えなさい」

「研磨も誘いますか?」

黒「研磨を誘えば赤葦もついて来るからやめとけ」

「……準備します」


露骨に嫌そうな顔したけど?
赤葦コイツに何したんだよ…
研磨曰く赤葦が惚れ込んでるらしいけど…
あのイケメンが?コイツに?

洗面所で顔を洗ってリビングに入れば無防備に下着姿で服を選ぶAに思わずまた洗面所に駆け込んだ。

何?やっぱり着痩せするタイプなの?
待って俺チェリーじゃねえのに何でドキドキしてんだよっ!
つか美人って自覚して行動しろよ!!

俺は悪くない、俺は悪くないよな?
不可抗力で見ちゃっただけだからな!!

これまでの彼女小さかったからデケェの初めて見た!
待って俺……あー、反応してる…最悪…
だってあんな肌の白くて美人…はあぁ…


「クロさん洗面所使いたいです」

黒「着痩せ終わったのか?」

「はい!だからメイクしたいです!」

黒「うん…もう少し待って…」


そこで萎えネタを探してスマホを弄れば木兎の女装写真に俺の息子はしっかり萎えてくれた。

ありがとう木兎…


.

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作者名:heram | 作成日時:2021年2月2日 1時

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