あいつの事を好きな君【瀬見英太】

6.彼女の好きな所 ページ6

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化粧っけのない顔。
短めの髪の毛。
大きい瞳に、高い鼻。
小麦色の肌。
すらっと長い手足は
スポーツ少女らしい、しなやかな筋肉もついている。



「お前どういう女子が好みなの？」



部活前、部室で着替えていると隼人が聞いてきた。



『は？なんで俺？』

「クラスの女子に、聞いといてって言われた！」

『なんでそんなこと知りたいんだよ』



「英太くん、ド♪ン♪カ♪ン♪」



天童が割って入ってくる。



「英太くんはモテてる実感ないみたいだからさ、聞いても無駄だよ、隼人」



天童と隼人がごちゃごちゃなんか言ってる。



『美人でショートカットでスポーツ得意な子かな』



面倒くさいので正直に答える。



「ふーん、随分具体的なんだね？好きな人いるわけー？？」



天童に言われて慌てた。



『ち、ちがうよ！ただの好み！……そういう隼人はどういうのが好みなんだよ？』

「俺！？俺はねー、色白でか弱くて〜
守ってあげたくなるような感じ！」



……うん、Aちゃんとは真逆だ。
心の中でガッツポーズをした。
でも……彼女がこんな言葉を聞いたらきっと、傷つくんだろうな。
それを思うとなんだか、心がいたんだ。

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