あいつの事を好きな君【瀬見英太】

30.Happy End. ページ30

.



そんなこんなで。
紆余曲折あったけど晴れてAちゃんと付き合うことになった。
隼人と阪井さんは、仲良くはなったけど、仲良い友達らしい。



「おめでと。俺英太がAちゃんのこと好きなのは気づいてたけど、Aちゃんが英太のこと好きなのは気づかなかったわ〜」



そこへ阪井さんが割って入ってきた。



「山形くんAにちょっと気があったでしょ！？」



俺はじろりと隼人を睨む。



「あ、あはは〜ちょっとね。って、英太、こええよ！」



今はそんな冗談も、全然気にならない。



『怒ってないし？』

「さすがカレシ！余裕だね！」



お互い部活も忙しいし、3年だから進路のことも考えたりで
ほとんど2人で過ごしたりできてないけど……。
いつも帰りは駅まで送っている。



「ねー……英太くんファンの女子の目線がつらいってことに付き合ってから気づいたんだけど……」

『は？なにそれ。若利じゃあるまいし……
俺にファンなんていないでしょ』

「ホント、鈍感だよね……そんなかっこいいのにもてないわけないじゃん……」

『鈍感だったら、背後の視線にも気づかねーよ』



くるっと振り返る。



『おい天童。隼人も。なにつけてきてんの』

「リア充……イイナ……」

「チューでもしないかって観察してた〜♪」

「ラブラブ過ぎて見てられねーよー」



まったく、こいつら。



『ほっといて行こう』



Aちゃんの手を握る。
やっと叶った恋だから……
ここまできたら、バカップル上等だよ。




===== end =====

あとがき→←29.告白

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す