【キヨ】君の隣に立つ方法 ２

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ついに迎えたライブ当日。


結局キヨくんは、忙しくて来れないと連絡があった。



今までにないくらい最高のステージにする予定だったから、キヨくんに見て貰えないのは凄く残念。


キヨくんに聴いて欲しい曲もあったのに…。


キヨくんが来てくれないから、セトリから仕方なく外した。









るゐの五周年を実感させられる、大歓声を浴びてステージに立った。



ビリビリと全身に電気が駆け抜けるような感覚に襲われて、会場の熱気と私の歌声が混ざり合う。


ファンの方々が振るペンライトに目を奪われて、歌詞が飛びそうになったり。

曲順を間違えて立ち位置が真逆だったり。

衣装の早替えが上手くいかなかったり。


少々、ハプニングがあったけれどそれを忘れされるくらい楽しさでいっぱいだった。



「本日はお越しいただきありがとうございました。


5年前の私は、こんな大きなステージに立っていることを想像していないと思います。

私の歌声にどれくらいの力があるのか、私には分からないけれど。
聞いてくれる皆さんがいてくれる限り、歌い続けます。」



この空間を一瞬も忘れたくなくて、目に焼きつける。


そしてライブも終了に近づいて、予定通りアンコールに向けてステージ上が徐々に暗くなる。


ステージ下手にはけて、アンコールの準備という打ち合わせ通りの動きをするはずだった。




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