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【5. Death of the lion】
レオナの深刻な悩みは彼女の検討外れな返答により随分とちっぽけな悩みになってしまった。このまま話を続けたら収束がつかないことになるとレオナは悟った。
「なんだかオレが馬鹿みたいになるだろ」
はは、とレオナは笑った。レオナのその言葉にAがそんなことないわ！とムキになって張り合ってきたのでレオナはもっと笑った。
「よくわからないけど、レオナが笑っているならいいわ」
彼女も笑った。レオナの部屋はそれらの笑い声が混ざり合って木漏れ日の光のようにあたたかい空気で満たされた。
「私、今日も集会に行ってきたの」
「へぇ。あれ、もう一年以上やっていないか？」
「それって長いものなの？」
長えよ、とレオナに言われた彼女はふうん、と頷いた。
「それで、友人にあったの。彼女に、変わったって嬉しそうに言われたわ。私、彼女には優しいけれど残酷だと形容されたこともあったのよ」
「…そうなのか」
(ああでも、なんとなく分かる)
彼女は優しいから、期待してしまう。彼女にとっての特別になれたのだと、勘違いしそうになる。実際はそれがみんなと同じ対応なのに。
「安心した、って言われたわ」
独り言のように彼女がそう言った。レオナは彼女が悲しそうだ、と思った。彼女が悲しそうに見えるのは珍しいとも思った。喜び、楽しむだけが彼女だと思っていた。その根底はレオナの中で覆ることはなかったが、魔女様も悲しむことがあるのだなとレオナはぼんやりと思った。
「彼女には愛ではないと言われたけれど、それでも確かに彼女はわたしの友人だったのよ」
「だった、」
「彼女は星になったわ。嫌ね、まだ彼女は生きられたのに」
レオナは先程彼女が死んだ王のことをああ言った理由がなんとなく分かったような気がした。多分友人も死んでしまって、その事実が受け入れ難いものだったのだろう。レオナは意地が悪いとわかっていたけれど、その友人を妬まずにいられなかった。その友人は、彼女の中に唯一としてあるのだから。
Aはレオナの頭を撫でた。初めて会った時はAよりも大分小さかったレオナだが、今ではAよりも頭の位置が高くなっていた。
(でも、私もきっとそうしてしまうわね)
(心配だった友人を見届けて、愛した人に逢いに行く)
彼女は、この獅子が将来先に逝くことを思うと鋭いナイフで心臓が引っ掻きまわわされる心地がするのだ。
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華陽(プロフ) - ハクグンさん» はじめまして、コメント本当にありがとうございます。自分の中での解釈違いと日々格闘しながら書いてきた話にコメント頂いて本当に嬉しいです。今後ともぜひご贔屓お願いします。ハクグン様のご期待に添えますよう日々精進いたします！ (2020年9月23日 15時) (
レス) id: a1497b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
ハクグン(プロフ) - あと作者さんほんと感謝しかないありがとうございます絶対に無理しない程度に更新頑張ってください楽しみにしてます (2020年9月23日 9時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
ハクグン(プロフ) - うわもうレオナさん好きすぎるほんと好き愛してる。星空の魔女様、どうか、どうか、レオナさんに気付かせてあげて。貴女の一番は彼でしょう？寂しがってる、勘違いしてる。だから、気付かせて。貴女は彼を愛している。 (2020年9月23日 9時) (レス) id: d2ad143a92 (このIDを非表示/違反報告)
定期テスト攻略ワーク。 - 六条さん» コメントありがとうございます！そんな感想を頂けて幸いです。先行きの見えない連載ではありますが、今後ともどうぞよろしくお願いします！ (2020年9月8日 22時) (レス) id: a1497b6ee5 (このIDを非表示/違反報告)
六条(プロフ) - コメント失礼いたします！温和で優しくどこかロマンチストさも持ち合わせた星空の魔女様と、そんな彼女に対して心を開いている様子のレオナくん。これから二人がどんな物語を紡いでいくのか、目が離せません！素敵なお話をありがとうございます(´；ヮ；｀) (2020年9月8日 21時) (レス) id: fcb5bad142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華陽 | 作成日時：2020年9月6日 11時
