病弱な妹を持つ私【青】【黄】

No.32 ページ35

Aside

私がバイトしてることがころ兄たちにバレた数日後。

今日は土曜日なので、ゆっくりテレビとか見ようと思ってたのに、

久遠「ねぇA！今日はせっかくのいい天気なんだから、公園で体育祭の練習しよ！」

なーんて言い出したから、私はころ兄とるぅ兄に家から追い出された。


『うわ、さっむ！こんなの風邪引くって」

久遠「ひゃー！寒いねぇ！ま、がんばろう！」


あいにく今日の気温は夏なのに低い。しかも風だってある

久遠「じゃあ早歩きで、公園までどっちが先に着けるか競走ね！よーい、どんっ！」

『はぁ！？いきなりすぎない？』


私の叫びは虚しく消えてしまった。

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久遠「いい運動になったねぇ〜」


準備体操をしている久遠を横目に、私はスマホをいじる。


久遠「はい、スマホ没収〜！まずは二人三脚からしよう！」

あー、そうだった。私が2種目(二人三脚、借り人競走)で久遠が1種目(二人三脚)だったっけ

しかも今思い出した。私と久遠は同じペアなんだってこと


久遠「じゃあ紐を巻いた足から踏み出すよ？せーのっ」


いつのまにか足に結ばれていた紐を見つめながら、渋々足を出した。



が、全然合わない！ほんっとに合わない！

なぜか久遠は逆方向に進むし、久遠のペースと私のペースは笑えるほどバラバラ。

本当に双子なのか疑ったくらい。


久遠「あ、寒くなってきた。A帰ろ！」

…どこまでマイペースなんだ、うちの妹は。


『はぁ、さっさと帰ろ。私つかれた』


なんか喉も痛いし。体だって冷たい。


久遠「なんか、Aの声おかしくない？めっちゃガラガラだったよ」


心配そうに私の顔を覗き込む久遠。

その顔をぐいっと押し戻して、早足で家に向かった。

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