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No.28 ページ30

Aside

わざわざこんな暑い中、外で話さなくてもいいでしょ…。

さっきから隣にいるナオと何回も交わし合った言葉。

そう思ってた矢先に、先生が「2種目宣言」をした。


ナオ「わ〜!2種目出れるの!?ちょー楽しみ!」

あの、ナオさん。いくら嬉しいからって体ぶんぶん振って私に体当たりするのはやめていただけませんか…。

地味に痛いのですが…。

じぃ〜っとナオに視線を向けると、ナオはアハハと笑って言った。

ナオ「Aも2種目嬉しかったんだよね!私だけで喜んじゃってごめん!」


「そうじゃない」と言おうとしたところで、どこからか怯えた声が耳に入った。

『?…ナオ、なんか言った?』

隣で、私にごめん!と言い続けているナオに声をかける。


ナオ「んえ?さっきから私はゴメンしか言ってないけど…」

じゃあだれ?スッゴく気になる…

もう一度聞こうとして、よーく耳をすませたら、微かに聞こえた、「どうしよう」って声。

ん?この声、久遠…?

そう思えば思うほど、私の中で確信していく。

気づいたら、私は手を上げていた。

『先生。あとで、お時間いただけませんか』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
体育が終わった休み時間、なぜか嫌がる久遠の手を掴みながら先生の元へ行った。

先生「先生も次の授業がある。なるべく早くしてくれ」

あれ、ちょっと怒ってる。まっずいな…。

久遠「ねぇ戻ろうよ。次の授業、始まっちゃう」

私の袖をさっきからぐいぐい引っ張ってくる久遠。

『大丈夫。ーー先生、私たちだけ1種目とかできますか』

久遠に目をやって、そのあと先生に向き直る。

先生「いや、悪いができない。学校で2種目と決まってるんだ」

『でも例外だってあるはずです。私たちをその例外にしてください』

先生「できないって言ってるだろ?ひとり1種目じゃないと人数が合わないんだ」

でも!と反論しようとした時。



ナオ「じゃあ私が4つ出ればいい?」



ナオという名の救世主が現れた。

『ナオ!私たちの話、聞いてたの!?』

久遠も先生も、目がまんまるだ。

ナオ「ゴメン、実は聞いてた。…で、私がAと久遠の代わりに4つやって、2人は1種目。これでどう?」

先生「待て、話はわかった。だが種目は3つだ。Aか久遠のどちらかは2種目になってしまうが…」

『私が2種目やります』

隣から、えっ、という声が聞こえた。

『話はそれで終わりです。ナオ、行こ。久遠も、行くよ』

そう言って私は、戸惑うふたりの手を引いた。

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紫 音 。(プロフ) - プリ小説で書かせてもらってる者です!以前コメントした事があるのですか覚えてますかね⁉️覚えて完結おめでとうございます👍🏻プリ小説で書いてるのがなんと66人の人にお気に入り登録して貰えてます! (3月7日 22時) (レス) @page50 id: 22e9f0b0d2 (このIDを非表示/違反報告)
音湖(プロフ) - すかいソーダさん» ありがとうございます!!!頑張ります!!!!! (3月7日 20時) (レス) id: 67c9f7276d (このIDを非表示/違反報告)
すかいソーダ - 音湖さん» こちらこそ、ありがとうございます!がんばってください!! (3月7日 19時) (レス) id: 3d82e6db30 (このIDを非表示/違反報告)
すかいソーダ - るるなさん» ありがとうございます!! (3月7日 19時) (レス) id: 3d82e6db30 (このIDを非表示/違反報告)
音湖(プロフ) - すかいソーダさん» ああああああああ、あああああありがとうございます!!!!!!勿論、URLを貼らせてもらいます!!!(?)き、許可もらえると思ってなかったので。。。本当にありがとうございます!!! (3月7日 18時) (レス) id: 67c9f7276d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すかいソーダ | 作成日時:2023年8月24日 19時

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