病弱な妹を持つ私【青】【黄】

No.16 ページ17

るぅとside



今ぼくとAは、家への帰り道を歩いている。



うたた寝していたのをAに見られてしまい、ふたりで先に家に帰るところです。




ころちゃんに言われて保健室に来てみれば、ベッドに寝ているAと久遠は顔色悪いし、ころちゃんは椅子に座って寝ていたりで…



いつのまにか、ぼくも寝ちゃってました。



るぅと「A、本当におんぶしなくていいんですか？」



実は下駄箱までぼくがおんぶしていたが、靴を履いた途端にAが「おんぶはしなくていい」と言い出したのだ。



『大丈夫。私体力あるから』



るぅと「病人はおとなしくするものですよ」




『私、病人じゃないんで』



さらっと返してくるAに、普段なら絶対しないことをしてみた。




『ちょ、おろしてよ！？私歩けるんですけど！』




ーーそう、お姫様抱っこ。



小さい頃にやったのが最後で、ひさしぶりにした。




るぅと「…やっぱり軽いですね。ご飯、ちゃんと食べてください」



さっきおんぶした時、すごく軽くてびっくりした。




昨日の夜ご飯とか、たったの4口しか口をつけていなかったし…。



『食べてる。るぅ兄がそれを見たことないだけ』



自分の顔を隠すように、Aは下を向いた。



いや、絶対ウソだ。Aはウソや冗談を言う時、俯くクセがある。



るぅと「…そうですか」



本当はなんで久遠と保健室にいたのか聞きたかったが、また今度、問いつめよう。



そう決めて、遠くに見えるぼくたち家に向かって足を早めた。

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