病弱な妹を持つ私【青】【黄】

No.15 ページ16

るぅとside



今ころちゃんから電話がかかってきたが、すぐに切られてしまった。



なんなんですか！



運がいいのか悪いのか、たまたまぼくは後ろの方の席だったため、電話をしてることは誰にもバレなかった。




るぅと「Aと久遠が倒れたって聞こえた気がするんですけど…」



今日はいつもより早く家を出たから、久遠とAの体調のことをぼくは知らない。





電話では、保健室に来てとも言われたような気がします。




ころちゃんが早口で喋るから、聞き取れなかったじゃないですか。



先生「おーい、莓宮ー？聞こえてるか？莓宮ー？」




心の中でころちゃんに対して文句を言っていたら、先生の声が聞こえて慌てて前を向く。



るぅと「はっ、はい！聞こえてます」



先生「おーよかった。ここの問題をーー」



先生がいい終わる前に、ぼくの口は勝手に動いた。




るぅと「先生！ちょっとお手洗いに行ってきます」



そのまま教室を出て、角を曲がる。




るぅと「保健室…。で、いいんですよね」



　
授業中にサボったことがないぼくは、どうすればいいか分からなかった。




ﾋﾟｺﾝｯ




ポケットに入れていたスマホが、音を立てた。



この音はLINEですかね…？



確認するために取り出して、通知を見てみる。



るぅと「あ、ころちゃんからだ」



すぐにアプリを開いて内容を見る。




ころん［保健室に来てね！早退の許可はもう取った！］



るぅと［わかりました。すぐそっちに向かいます］




一応、返信だけして、ぼくは保健室に向かって足を動かした。

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