涼風譚 弐

日常(ちょいシリアス) ページ27

｢A...｣




『浩二さんどうしたんですか？ご飯？あ、でもさっき食べた...楓くんがお泊まりでいないから寂しいとか？』




｢まさか。どっちもないよ子供じゃあるまいし。なんとなくAを独り占めしたかっただけ。｣




『なんか、浩二さん付き合ってた時とか結婚してから楓君が生まれる4年の間はそうでも無かったのに産んでから甘えたですねぇ』




｢甘えたじゃないの。ただ、Aがいなくなるのが怖いだけ。｣




『いなくなりませんよ。』



｢そういって楓産んだ時に切迫早産で命の危機だったじゃない。あの時に僕は...｣
『浩二さん！今私は楓君と、貴方と生きてます。ね？ここに、いるんです。』



｢A...Aはここにいる。信じてもいい？｣



『はい。一生捨てもしませんし、離れてもあげませんよ！』



｢はは、ありがとう、A。信じてるからね。｣

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