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その後、チーム分けが終わり、第一回戦の対戦チームが決まった事で、僕は出久を哀れんだ。何故なら、出久とお茶子ちゃんのチームは勝己と飯田のチームと対戦するのだから。
「まぁ…骨くらいは拾ってあげるよ」
「シャレになんないよ…Aちゃん」
「いや、割とマジだよ」
「………」
勝己は恐らく出久狙いで授業そっちのけで突っ走るのだろう。魔王の怒り狂った表情が浮かび、僕は透ちゃんに手を引かれながら心の中で「ご愁傷様」と手を合わせる。
対戦チーム以外は地下のモニター室で観戦する事になり、僕は寝袋に入りながらオールマイトの椅子に凭れ掛かって二人を見守る。
「増方少女は爆豪少年と緑谷少年の幼馴染みだと聞いているが、この試合をどう見る？」
オールマイトにチラッと一瞥くれて「どうって…取り敢えず、勝己が暴走するのはあの顔見てれば分かりますよ」とモニターに映る殺気立った勝己を溜め息混じりに見る。
出久の個性が何なのかは分からない。だけど、問題はそこじゃなくて、今まで無個性だと言っていた出久に実は個性があった事が問題なのだ。
この際、僕は出久に個性があろうと、どうでも良いから置いといて。勝己の場合は騙されたと思うに違いない。
散々馬鹿にして見下してきた相手に欺かれたと知れば……勝己がどうなるのか何て火を見るより明らかだ。
「魔王の凶悪面が二割増だよ」
「なら緑谷少年の方はどうだい？」
「…一矢報いるので精一杯だと思いますけど。そもそも勝己と出久じゃ、戦闘センスが違い過ぎる。ただの対人戦闘なら確実に勝己が勝つ」
「言い切るねぇ」
「出久は知識だけは豊富だけど、経験が圧倒的に足りない。咄嗟の判断での選択肢が限られてる。今の勝己相手に通用するとは思えない。まぁ…勝己が舐め腐ってる初撃なら通るとは思うけど」
もう一度溜め息を付けば、何故かオアシスやオールマイトが驚いた様に僕を見ていて「な、何…？」と、つい身構えてしまう。
「いや…散々あの二人を嫌がってる割にはよく見てんだな」
オアシスの言葉に思わず固まってしまい、あーだのうーだの、そんな事無いと否定しよう思うが、結局二人が僕を知る様に僕も自然と二人の事を知っている事には変わりは無くて、本日何回目になるかも分からない溜め息を吐き出す。
「嫌でも目に付くんだ」
二人とも、僕よりずっと脆いから。
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パル(プロフ) - ルリさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!何年も前の作品に足を運んで下さり有難う御座います、引子さんの事ですが夢主がわざとそう呼んでるので、そういう仕様として楽しんで頂ければと思います！ (10月16日 19時) (
レス) id: 6636808e83 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ - インコさんって、引子（ひきこ）さんのことですかね？ (10月16日 19時) (レス) @page5 id: 8a08e38a58 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - latteさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います！もう何年も前の作品で文章なども拙かったにも関わらずこうして感想を下さり、嬉しいやら恥ずかしいやらで思わず顔がにやけてしまいました。一番好きを頂けて今後の励みになりました！本当に有難う御座います！ (2021年11月23日 1時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
latte - めちゃくちゃ面白かったです！今まで読んだヒロアカ作品の中で1番好きです(*≧∀≦*) (2021年11月22日 22時) (レス) id: 3d84c2e74b (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - さやえんどう豆さん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!!あわわっ！そう言って頂けると本当に凄く励みになります！有難う御座います(T^T)今後ともよろしくお願いします！！ (2018年10月20日 15時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2017年12月4日 23時
