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236 緑谷side ページ49

僕達に彼女のお爺さんをどうこう言える資格は無い。だって…僕達はお爺さんと同じ事を今まで彼女に強いてきた。

足枷を填めて、自由を奪い…彼女の本心を殺し続けた。そう、やってる事はあの人と変わらない。

僕達に…彼女を救う資格なんて…無い。

彼女があの人を拒絶する理由…きっと僕とかっちゃんの答えは的を得ていたのだ。あの人はAちゃんを私利私欲の為に飼い殺しにするつもりだ。

そしてそれを彼女は気付いてる。だからこそ、全力で拒もうとする。僕達を拒絶した様に真っ向から相手を全否定して…

「相澤先生よ!」

蛙吹さんの言葉に緊迫していた教室の雰囲気が一気に緩んだのが分かった。

彼女は一言二言お爺さんと言葉を交わし、お爺さんが車で去って行くと溜め息を吐き出した。

そして到着した相澤先生とプレゼント・マイクが彼女の無事を確認した時、窓から見える黒服に身を包んだ一人が消えたのだ。

「え…?」
「消えた…??」

驚く僕達の耳に同じ反応をする相澤先生とプレゼント・マイクの声が聞こえた時だった。

『あの…下衆が……』

憎々しげに低い声で呟く彼女の声に僕達は言葉を失った。憎んでいるなんて生易しいものでは無い。彼女の声色から読み取れる感情は口に出してはいけないものだった。

直ぐ様教室を飛び出して行ったかっちゃん。僕は耳郎さんに「有難う…その録音データ、僕に預けてほしいんだ。先生に渡そうと思うから」と告げる。

「でも…増方の気持ちはどうすんのさ」
「きっと怒るよ。でも、皆も聞いたよね…?Aちゃんがお爺さんに抱いてるものは憎しみをとっくに超えてしまってる…」

あれは、紛れも無い、殺意だ。

「待って下さい!緑谷さんのそれは…まるでAさんがお爺さんを殺すと言っている様に聞こえますわ」
「実際、そうなっても可笑しくないんだ。Aちゃんは…ずっと前から消えたいと望んでいたから。死を救いだと、そう望んでしまった事があるから…」

期待を押し付けられ、そう願ってしまう様な子だから。彼女のお婆さんの話を聞いて、僕達ですら殺気立ってしまった。当事者の彼女がそれ以上の感情を抱くには充分過ぎる。

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作品ジャンル:恋愛
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パル(プロフ) - ウサギさん» コメント有難う御座います!!良い文なんてとんでもないです!1日で読んで下さったんですかΣ(・ω・ノ)ノ有難う御座います!!(><)これからもダラダラとした進行度ではありますが、どうぞよろしくお願いします!! (6月1日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ウサギ - 良い文ありがとうございます。 今日発見したが、すごくおもしろくて一日で全部読んでしまいました。 これからも頑張ってください。 (6月1日 11時) (レス) id: 7b63bf87a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パル | 作成日時:2018年5月22日 20時

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