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返事するのを決心したものの、なんだかゾムの様子がおかしい。
ゲームの誘いも遊びの誘いも、予定があると中々時間が噛み合わないし。
新学期が始まって早一週間経ったが、未だにゾムに会うことはなかった。
まぁ、帰りはオレもバイトとかあったりもしたけど、お昼も会わないって…
これは間違いなく避けられてる……
ut「うわっ！A、何て顔してるん？！周りが引いとうよ？！」
「あ”ぁ？！」
ut「え、ガラ悪っ！どないしたん？」
「大先生、ゾムに会ってる？あいつ、学校来てる？」
ut「え？来とるで……もしかして、会うてへんの？」
オレは机に頬杖を付きながら、大先生の質問にコクリと静かに頷いた。
ut「ありゃぁー……えーっと、僕が代わりに呼び出しましょか？」
「頼んだ。」
ut「あ、はい。ほな、放課後でええ？」
「うん、屋上とか逃げ場の無いとこにしといてや。」
ut「え、こっわ！果し状とかやないよな？！」
「ちゃうよ。まぁ、ある意味決着はつけるけどな。」
ut「もしかして、ついに告白ですか？」
「まぁ、そんなとこやけど…その顔、腹立つな。」
愉しそうにニヤニヤとしている大先生の顔を思わず殴りたくなったが、深呼吸して何とか我慢した。
大先生に呼び出しを頼んだその日の昼休み、いつものように屋上へ向かう途中緑のパーカーを視界に捉えた。
その瞬間、考えるより先に体が動いた。
tn「A！廊下は走るな！」
「ごめん、トンチ先輩！急いどるから！」
トンチ先輩の声に気付いたゾムは、オレと目が合うと反対方向へと走りだした。
「何で逃げるんや？！」
zm「スゴい形相で追いかけられたら、そら逃げるやろ！」
「兎に角止まれやー！」
ゾムは窓枠に手を掛けると、軽々と外へと飛びした。
オレも逃がすまいとその後に続く。
この日の校内鬼ごっこは、どっかの三世と警部のようだった。
いや、どっかの猫とネズミだったと色々言われ、瞬く間にいろんな憶測が広がったらしい。
しばらくの間、オレはとっつぁんと呼ばれた。
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手羽先の手先(プロフ) - ナズナさん» コメント&お気に入りありがとうございました！ドキドキして頂けたのなら嬉しいです。次がありましたらまたよろしくお願いします！ (2020年8月16日 13時) (
レス) id: 8a86830a93 (このIDを非表示/違反報告)
ナズナ(プロフ) - すごくドキドキしました… 面白かったです！お気に入り登録してました！ (2020年8月16日 10時) (レス) id: 1fa1c5e8e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：手羽先の手先 | 作成日時：2020年8月6日 8時
