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身代わり13 ページ14

午前5時

まだ薄暗くて鳥の声は聴こえない


静かな時に鳴り響く機械音が
わたしを眠りから覚まさせる



7時には朝ごはんを出さなきゃいけないらしいから今すぐ着替えて作れば大体終わるだろう





着物に袖を通し

顔を洗って

歯を磨いて

髪を結んで。




年頃の女と思えない身支度の早さ





眠い目を擦りつつ、厨房にたつ



冷蔵庫にある食材で


ありったけのものを作る





メニューは大体教えてもらってたから
毎日悩まなくても済みそうだし

そう大変なことじゃない









ちょうど7時に作り終わって

目覚ましの機械音がたくさん鳴り響く



ぞろぞろと隊士さんたちが食堂に集まって



朝ごはんを、手渡そうとしたのだけれど。









「あー…

悪いけど、俺食欲ないんだよな」






そんな人がたくさんいて
誰も受け取らない









少し予想はしてたけど
いざそうなるとやっぱりちょっとは悲しくて


なんでもないフリをしているけど

かなりショックで





そんなとき





「三人分、よこせ」





おなかが減ってたのか



わたしへの思いやりか



朝からタバコをふかすあなたは


朝ごはんを受け取ってくれる

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作者名:マスカラ | 作成日時:2015年2月4日 22時

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